まずは基礎基本を大切にしましょう。
「漢字」編
酒
米
水
醸
吟
酵
酌
酔
「熟語」編
〇酒蔵・酒倉 さかぐら
酒をつくったり、貯(たくわ)えたりする蔵。「さけぐら」とも読む。
〇酒樽 さかだる
酒を入れておくたる。「薦(こも)をかぶった―が並ぶ」
〇酒祝〉・〈酒寿〉さかほがい
酒宴を催して祝うこと。古くは「さかほかい」といった。
〇酒面雁 さかつらガン
カモ科の鳥。中国産のガチョウの原種。シベリアから冬鳥として日本に渡来。体は白色、顔の色は他のガンより赤みが強い。 季秋
〇酒手 さかて
①酒の代金。 ②使用人や職人などに賃金以外に与える金。心づけ。チップ。「―をはずむ」 類①②酒代(さかしろ)・(さかダイ)
〇酒槽 さかぶね
酒をためておいたり、もろみをしぼったりするときに使う木製の大きな入れ物。
〇酒粕・酒糟 さけかす
酒をつくるとき、もろみから酒をしぼりとった残り。「さかかす」とも読む。
〇酒癖 さけくせ
酒を飲んで酔ったときに出るくせ。「あの人は―が悪い」 「さけぐせ・さかぐせ」とも読む。
〇酒宴 シュエン
人々が集まり、酒を飲んで楽しむうたげ。さかもり。
〇酒家 シュカ
①酒を売る店。酒屋。 ②酒飲み。酒客。 類上戸(ジョウゴ)
〇酒気 シュキ
①酒の香り。酒臭さ。 ②酒を飲んだけはい。酒に酔っているようす。「―を帯びる」
〇酒興 シュキョウ
①酒に酔って愉快な気分になること。また、その気分。「―を発する」 ②酒宴の座興。「―を添える」
〇酒肴 シュコウ
酒と酒のさかな。酒と酒を楽しむための料理。「―を整える」
〇酒豪 シュゴウ
酒に強い人。酒をたくさん飲む人。大酒飲み。「彼は大―と評判だ」
〇酒盞 シュサン
さかずき。酒杯。「―を把(と)り一気に飲み干す」
〇酒卮 シュシ
さかずき。酒杯。大きめのさかずき。
〇酒肆 シュシ
酒屋。酒店。
〇酒色 シュショク
酒と女。飲酒と色事。「―におぼれる」
〇酒席 シュセキ
酒宴の席。酒を飲む席。「―での発言とはいえ、聞き捨てならない」 類宴席
〇酒乱 シュラン
酒に酔うと暴れる癖。また、そのような癖のある人。 類酒狂
〇酒仙 シュセン
①世間の俗事を気にせず、ただ深く酒を愛して飲む人。「―と呼ばれる詩人」 ②大酒飲み。酒豪。
〇酒坊・酒房 シュボウ
酒を売る店。酒屋。
〇酒饌 シュセン
酒と食物。 類酒肴(シュコウ)・酒食
〇酒徒 シュト
①酒飲み仲間。「―が集まる酒場」 ②酒好きの人。酒ばかり飲んでいる人。「根っからの―」
〇酒囊飯袋 シュノウハンタイ
いたずらに酒を飲み、飯を食うだけで、無為に日々を過ごす人をののしっていう語。「酒囊」は酒がめ、「飯袋」は飯を入れる袋の意。〈『通俗編』〉
〇酒池肉林 シュチニクリン
ぜいたくの限りを尽くした、きらびやかな宴会。また、ぜいたくでみだらな宴会。
中国、殷(イン)の紂(チュウ)王は、池に酒をたたえ、木々に肉をかけ、男女を裸にしてその間を追いかけまわらせ、昼夜を徹して酒宴を催したという故事から。〈『史記』〉
〇酒吞童子・酒顚童子 シュテンドウジ
丹波の大江山や近江(おうみ)の伊吹(いぶき)山に住んで、都に出ては婦女子や財宝を略奪した鬼の姿の盗賊。源頼光と四天王に退治された。絵巻・御伽草子(おとぎゾウシ)・謡 曲・浄瑠璃(ジョウルリ)・歌舞伎(カブキ)の題材となった。
「ことわざ・格言」編
〇酒は百薬の長 さけはヒャクヤクのチョウ
酒は、節度を考え適量を飲むなら、どんな薬よりも体にいいということ。〈『漢書(カンジョ)』〉 類酒は天の美禄
〇酒は天の美禄(ビロク) さけはテンのビロク
酒は天から授かったすばらしいものである。酒をほめたたえた言葉。〈『漢書(カンジョ)』〉
〇酒は諸悪の基 さけはショアクのもと
さまざまな悪事の根源は酒であるということ。
〇酒は憂(うれ)いを掃(はら)う玉箒(たまははき) さけはうれいをはらうたまははき
酒は悩み事や心配事を振り払ってくれるすばらしい箒(ほうき)のようなものである。酒をほめたたえた言葉。
「玉箒」は「たまぼうき」とも読む。
〇酒に別腸あり さけにベッチョウあり 出典『五代史』
人には酒だけが入る腸がある。酒量は体の大小には必ずしも関係しないということ。〈『通俗編』〉