P-F 12
「松葉凪佐、聞きたいんだけど、お前は天使族だけが楽しい世界度をどう思う?」
「どうって・・・」
「ほかの種族を奴隷に出来るならどうする?」
「いや、それでも奴隷にはしないかな?出来たとしてもしない、だってそれってブリヘブのためにならないじゃん!!」
その発言に紫苑が目を丸くし笑い出す
「・・・っは・・・あっははははははは!!!いや~傑作だ、確かにそうだ、よし、これなら松葉凪斗を脱走させた理由を話しても大丈夫だな」
「は?え?・・・それお前がやったの?」
「厳密にはボク達、ね」
紫苑が自分の正体を話しながら凪斗脱出までの理由と話をする
「・・・以上が、松葉凪斗を脱走させた理由と経緯だ」
「・・え?待って、待って待って色々と知らない事実が多すぎて・・・」
「・・・ごめん、でも松葉凪斗にもボクの知ってること全ては話してない」
「何で?」
「見知らぬ別種族がいきなり「ボクは死神王の息子です、あなたの過去を知っているから信じてついてきてください」って言って警戒されないと思う?警戒されて同種族にボクの事知られるほうが大変だよ、それこそボクだって今度こそ殺される」
「その状況下で問題起こしてバイトしてるお前無謀だなー」
「まぁね、だから何度も父さんに外出禁止にされかけてる」
「されないんだ・・・」
「そこで、あんたも仲間に加わってよ、天使側から監視的なことしてよ」
「まぁ・・・それ自体は兄だし良いんだけど・・・あそこまでいじめられてこれからもああだと思うとちょっと気が滅入って・・・」
「法に訴えるなら協力するけど」
「あ、いや、さすがに同種族問題に異種族を巻き込むのはちょっと・・・あ、そうだ紫苑」
「ん?」
「種族隠して死神側の学校に転校・・・とか出来ない?出来ればまるっと引っ越したいから住居とかも・・・」
「まぁ父さんに言えば出来るけど、それって種族変更届出した方が良くない?役所で手続きして儀式して種族ごと変えて転校したほうが最終的な安定は」
「天使族辞めたいわけじゃないから・・・事態が落ち着いたら帰りたいし何より羽が無くなるのは怖い」
「その状況下で学校へ行こうとするのはすごいね、あー・・・ちょっと電話してくる」
紫苑がどこかに電話をかける
「はぁ・・・えっと・・・霧斗だっけ?」
凪佐が通りすがりの霧斗に声をかける
「うん、どうしたの?」
「凪斗の事、気にかけてくれてありがとう・・・あと、脱出まで・・・俺じゃ出来なかったから」
「・・・気にしないでよ、ボクだって凪斗の友達だよ」
「俺あの時期全部嫌になってて、脱出だってあんなに頑張って達成できなかったのにまだやるのかって疲れちゃっててさ・・・」
「ボクだってみんながいなきゃ出来なかったよ、もう少し時間が経ったら凪斗を迎えに行くつもりだから、話はそれからでも遅くは無いんじゃない?」
「・・・ありがとう・・・天使族って極端にほかの種族見下す傾向あるから俺もずっとそうだったけど・・・いいやつなんだな」
「君も、ちゃんと同じ視点で話してくれてるから良いやつだよ」
「ふふっ・・・」
電話を終えた紫苑が戻ってくる
「どこに電話かけてたの?」
「あぁ、父さんのところ、一応今エリア的に3つに分かれてその種族がそれぞれのエリアにいるのがこの創造世界じゃん?」
「うん」
「でもその中心部は意外といろんな種族が共存できてる町が存在してて、そこの学校なら差別があるなりに平和らしいから、その学校の空きがあるかの確認と編入可能かどうか聞いてた」
「どうだったの?」
「編入自体は出来るんだけど、やっぱ種族がばらばらなだけあって勉強が独特だからついていけるかどうかまでは保障できないって・・・どうする?」
「・・・いや、後ろにそういうものがあるって知っただけでもちょっと気が楽になったよ、せっかく高い学園通ってるし監視もかねてると思って今のままかようよ」
「そっか・・・」
「あ、あと1個お願いして良い?」
「いいけど何?」
「このハイパーロン毛をベリーショートにしてくれない?」
「・・・分かった」
「待って待って、紫苑お前人の髪切ったこと無いだろ・・・うち美容院でバイトしたことあるから切ってあげるよ」
「あ、お願いします」