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「出て来て下さい!!トリックスター!!」


シュンヤが叫ぶ

トリックスターがあざ笑うように背後に立つ


「やぁ、シュンヤくん」


「でましたね・・・トリックスター」


「ねぇ、敬語きつくない?」


「え?俺はいつでもこんな口調ですよ」


「嘘吐き、まぁいいけどさ」


ふざけた口調で話していたトリックスターが急に真剣な口調となり言う


「君は、俺を殺しにきたんだろう?」


「はい」


そういうとシュンヤは道から街灯を引き抜き宙に浮かせた

トリックスターはため息をつきステッキを取り出す


「黒瀬俊也、物体浮遊、で合ってる?」


「はい、あなたは・・・・?」


「・・・・トリックスター、マジシャンさ」


「マジシャン・・・・あぁ、そうか」


シュンヤが静かにつぶやいた

そしてしばらく考え事をしているかのように動きが止まった


「・・・でも・・・あぁ・・・んー・・・」


「ねぇ、さっきから大丈夫?」


「えぇ・・・少々いいですか?」


「ん?良いよ、何?」


シュンヤが自分のグレーの目を指しながら言う


「あなたの目、見せていただけますか?」


「目・・・?良いよ」


トリックスターが前髪を上げる

そこには金色の瞳をした黒い目が3つ存在していた


「やっぱり」


「え?でも君秘密を知らないはずだよね・・・?」


「・・・もう、終わらせましょう」


シュンヤが街灯を握った


「「Mine Funeral」・・・「自分の葬式」ね・・・本当にその通りですよ・・・」


「あ?」


シュンヤが街灯を投げる

トリックスターがギリギリでそれをかわす

わずかに頬にかすったらしく髪とはだが切れる感覚がした


「君は何を言ってるんだい?」


「そのままだよ、そのまま」


シュンヤが投げた街灯を浮かせると猛スピードでその街灯を引き寄せた

トリックスターがそれを避けられずにモロに太ももに刺さる


「ぐっ・・・・!?」


「プッ」


シュンヤが少し笑う

トリックスターが不思議そうにシュンヤをみながら街灯を引き抜き傷跡を焼いて止血した


「何が・・・そんなに面白いんだ!!」


トリックスターがトランプを投げるがシュンヤは新たに手に入れた街頭でその全てをはじく

トリックスターが傷跡を気にしながらシュンヤに迫る

迫りくるトリックスターをシュンヤはバットを振る動作で街灯を振り思い切りトリックスターをはじいた

その衝撃でトリックスターは壁にめり込む

シュンヤはその様子を見て大笑いを始めた


「ハッ・・・アハハハハハハハハハ!!!!なんて酷いざまなんだよこれは傑作だ、プッ・・・ハハハハハハ」


「・・・・さっきまでの敬語キャラはどこ行ったんだよ・・・」


「敬語キャラね、プッ・・・にしても笑える、俺が狩人じゃなきゃこんな攻撃効かないもんな」


「え?」


「じゃ、その目いただきます」


シュンヤがトリックスターのおでこの目に向かい街灯を投げた

トリックスターがギリギリでそれをかわす

帽子にそれは刺さってしまったが、体に触れていないため大丈夫そうだった


「チッ・・・・さすがに無理か」


「君は・・・なんで・・・?え・・・?」


「疑問は色々あるだろうけど、知らなくて良いんじゃね?だってお前これから死ぬんだし」


「・・・・」


「そりゃトラシーとかクロとかの運命変えなきゃなんないのはおっそろしく面倒くさいさ、でもさ、あんだけ期待させておいて今更ってわけにも行かないだろ?」


「さっきからお前言ってることが・・・」


「ふふふっ・・・とっとと負けてくれればよかったんだけどなー、クロはいい体してるからいいモルモットになるし、トラシーすごい強い魔法使いだから殺してばらしたらいい武器が出来そうだしね、ふふふっ」


シュンヤが楽しそうにそう告げる

その表情は無邪気な子供のようで、それ特有の不気味さを放っていた

トリックスターは立ち上がりナイフを両手に構えシュンヤに向けて投げた

ところがそのナイフはシュンヤの体にあたり地面に落ちた


「!?」


「驚くのも無理はないよね、うん分かってる、自分でもびっくりだもん、あんな反吐が出そうないい子キャラ演じきれたなんてさ」


「・・・・!?」


「じゃ、そろそろ終わりにしよっか」


シュンヤがトリックスターを直接物体浮遊で持ち上げその喉の前に街灯を構えた


「なんで・・・・?」


「?」


「なんで俺の攻撃が効かないんだ?」


「あぁ、それはね」


シュンヤがそこまで言うと指を鳴らし街灯を刺した


『                                                                                                        』


「って最後まで聞いてないか、それはそれでいいけどさ」


シュンヤがそうつぶやき空を見つめた


「さて、最後ぐらい良いシュンヤでいるか」


そうつぶやくと他のメンバーの待つ場所へと足を運んだ