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列車が煙を吐きながら駅へと到着する

行き先は参加者の生まれ故郷だ

クロは駅でとある人物を待ち続けた


「あ!ユキちゃん」


「よっ、棗」


「怪我の具合は大丈夫?」


「あぁ、ドクターがしっかり治療してくれたおかげでもう万全の状態さ」


「・・・でも、全部元に戻ったんだよね?ユキちゃんの体も・・・」


「あくまで前よりも健康的に・・・程度だけど、ドクターの薬が体に合って前よりも良くなったんだ」


「本当に!?」


「本当だって」


「じゃ今度一緒に遊ぼうよ、私甘い物がおいしい店いっぱい知ってるんだ」


「うん、行くよ」


「・・・にしても遅い!!電車出ちゃう!!!」


「これ汽車だからね、電車って何・・・?」


「あぁそこからか」


「あぁお待たせ」


「遅いよシュンヤ!!」


2人が会話をしている中、シュンヤがようやく顔を出した

その方翼は出したままで


「悪い悪い、いろんな奴から追い掛け回されちまってさ、一発殴らせろーとか」


「あんだけの事やっといて一発殴らせろはまだ優しいだろ・・・」


「で、何の用なんだ?」


「・・・シュンヤ、私まだ大学1年生で親に無理いって大学通わせてもらってる身なんだけどさ」


「うん」


「大学卒業したらここに住ませてくれない?」


「別にいいけど・・・」


「よかった、それだけだから」


「お前こりねーな、あんなひどい目に遭わされたのに、この世界に住みたいとかな

そんなに元いた世界が嫌ならいいけどさ」


「・・・プッ・・・」


トラシーウィザードが噴き出す


「あっはははははは・・・分かってねーな」


「えぇ!?なにが!?」


「じゃボクも言わせてもらうよ」


「何?」


「また遊びに来たいんだけど良い?」


「お前もこりねーな・・・」


「そりゃお前ボク等の場合お前の友達だから、お前といたいって事だよ」


「え?」


「確かにお前は正体を隠してきた嘘吐きだ、でもボク等と戦ってきた時間は、本物だろ?」


「・・・はぁ・・・お前らって本当お人よしだな・・・でもま、そういうことなら喜んで遊びに来て良いし、住んでよ」


「ありがとう」


汽笛の音が鳴り響き、2人の故郷行の列車がもうすぐ発射するアナウンスが響く

2人はシュンヤに手を振りながら自分の故郷の列車へと乗り込んでいった