Miniature Pilgrimage in Eastern Aichi and Western Shizuoka

縮小霊場巡り:三河の極小擬似霊場巡り

started in June 15, 2008, updated in September 5, 2018.


愛知県近代化遺産総合調査では取り上げることの出来なかった近代霊場巡りを紹介する。霊場巡りというと四国八十八カ所が有名であるが、それは多くの日数とお金を要した。江戸時代、社会が安定するともっと身近なところで簡単に四国霊場巡りを擬似体験ができる方法を考え出した人たちがいた。現在の愛知県では三河新四国八十八カ所や知多四国八十八カ所などとして残っており、全国的に存在する。これは近所の寺院を四国八十八カ所に見立てたもので、長期の連続休暇を取らずに、休日の度に数カ所巡ればそのうちに完結する。これはご近所擬似霊場巡りであり、近世擬似霊場巡りと呼ぶことができる。

ここで紹介するのは四国霊場巡りをさらに簡便化したもので、極小擬似霊場巡りであり、近代擬似霊場巡りと呼ぶ。なんと一日で、もしかすると数時間で八十八カ所すべて巡ってしまえるのである。三河から遠州にかけて私が訪問した6カ所すべてが明治以降の創立であった。近世にご近所擬似霊場巡りができ、さらに近代では極小擬似霊場巡りとなる四国八十八カ所とは一体何であったのか、大変気になる。ヒントは、これらの近傍に温泉地があることで、そこに宿泊する人たちの遊び場として併設されたのではないかと考えている。もうひとつ、西国三十三ヵ所巡りも極小擬似化されている。

*1.四国八十八カ所巡り:弘法大師が四国に開いた寺院88カ所を巡礼すると、88の煩悩が消えると言われる。私にはできないな。

*2.西国三十三ヵ所巡り:京都、大阪、兵庫、和歌山、奈良、岐阜にある観音菩薩33カ所を巡礼すると、現世で犯した罪が消滅し、極楽往生できる。私には必須だな。

I. 三河地方

(1) 新宮山弘法山八十八カ所・三十三カ所

・場所:豊川市新宮山

・創立:明治43(1910)年[昭和6年21周年記念の石碑から逆算して]

  

・私が見たものでこれが一番すさまじかった。新宮山の斜面を切り開いて猫の額ほどの平地を作り、そこに四国八十八カ所と西国三十三ヵ所の霊場を配置してしまった。霊場同士がぶつかりそうです。

(2) 金剛寺弘法山

・場所:蒲郡市三谷

・創立:不詳

(2)

・場所:豊田市市木町

・創立:不詳

(3) 

・場所:豊田市加茂川町

・創立:

II. 遠江

(1) 舘山寺大観音

・場所:浜松市西区舘山寺町

・創立:不詳