熱海海岸
背景に写り込んだ熱海の海岸線(1953年頃)
(2018/12/2公開)
(2018/12/2公開)
※目印は撮影位置です
2枚に写真を並べてみると熱海海岸の広い範囲が写っていることがわかります。左側写真は人物を消去し、部分的に縦横比率変形するなど加工を加えてあります。山を背景とした熱海の海岸線であることはおわかりと思いますが、どの範囲が写っているのか、どこから撮影したのか、そのあたりを検証していきたいと思います。次に示す写真は、同じ日に撮影された2枚の海岸線部分を並べてみたものです。
○数字がそれぞれ次の4枚の写真(いずれも最初の写真の切り抜き)に対応しています。
海岸線(防波堤)の色が急に濃くなっています。色の違いは影によるもので、海岸線が90度曲がり海側に突き出ている部分です。
細部は確認できませんが、東海岸町の海沿いの建物であることがわかります。
海岸線が海側にせり出した部分があります。箱のようなものはバス2台かもしれません。
この部分で防波堤が角度をつけて折れていることがわかります。
1949年1月11日撮影の熱海の空中写真(出典:国土地理院の空中写真)で、90度右に回転し該当部分を切り抜いたものです。①90度曲がり海側に突き出た海岸線(写真左上)も④防波堤が角度をつけて折れている部分(写真右下)も確認できます。②の東海岸町の町並みも写っています。③海側にせり出した部分はよくわかりません。ちなみに空中写真の中央やや右にあるカタカナの「ハ」の形の建物はつるや旅館(ホテルに改築前)です。その左の道路上の黒い樹影はお宮の松(初代)です。残念ながら、最初の写真にはお宮の松は写っていません。しかし、撮影者は徒歩で海岸線を移動しているはずですのでお宮の松を見ていたことは間違いないでしょう。(2018/12/2公開)