三重県発

マーキングによるアカギカメムシの2022年の移動分散調査

2022年8月下旬、三重県総合博物館の大島康宏学芸員らによって、三重県総合博物館ミュージアムフィールドに生育し、種子をつけたアカメガシワの木から、少なからぬ個体数のアカギカメムシ Cantao ocellatus (Thinberg, 1784)幼虫が発見されました。これらの幼虫の大半が採集されて飼育され、羽化した成虫にはマークが付けられ、2022年9月10日の午後、再びミュージアムフィールドのアカメガシワの木に放されました。

放された個体は、オス15匹、メス12匹の合計27匹で、いずれの個体も前胸側角の棘が発達した個体で、小楯板に黒い油性サインペンで「TSU / 9.10」とマークされています(下記の写真参照のこと)。

わずかな個体数なので再捕獲される可能性は非常に低いと思われますが、もし発見された方がおられれば三重県総合博物館の大島康宏学芸員にお知らせください。アカギカメムシの移動分散の実態の解明に少しでも貢献できたら良いと考えております。

河野 勝行(三重県 津市 在住、当ウェブサイト所有者)・大島 康宏(三重県総合博物館)

連絡先:三重県総合博物館 大島 康宏

マークされたアカギカメムシ

2022年9月10日、三重県総合博物館(室内)

放されたアカギカメムシ

2022年9月10日、三重県総合博物館ミュージアムフィールド