投稿日: Dec 07, 2016 2:40:19 AM
2016年12月6日
今日は米粉パンを作る職人さんと奈良市で4代続く米粉製粉メーカー「粉源(こうげん)」さんに伺いました。
米粉パンを和歌山の温泉旅館で販売されている方から、特定のお米の米粉を作ってほしいという依頼です。
お話しを聞くなかで米粉がとても奥深いものであることを知りました。
まず同じお米の品種であったとしても、米生産の管理が悪いと米の成分が異なってくるため、
よい米粉ができないということです。
田んぼ一枚一枚の環境が異なるため、農家さんがしっかりと管理し品質をなるべく均一にしてもらえないと、
粉にしたときに含有水分量が多かったり少なかったりしてパンにすると思い通り作れないことがあるようです。
2番目は製粉技術。いくら性能の高い製粉機をもっていたとしても、
入荷される米(玄米あるいは白米)の状態をよく観察し、その状況に最適な製粉をしないと、
良質な米粉ができないそうです。製粉技術に熟練の勘と技術が必要であるということです。
そして3番目はパンを作る技術。米粉パンはまだ歴史が浅いため、小麦粉パンのような技術や研究の蓄積があまりありません。
パン職人さんも試行錯誤しながら、どうやったら膨らむのか、食感がよくなるのかを常に追い求めています。
ですので、パン職人さんが米粉や製粉について知識があまりなかったりするとおいしいパンができないということです。
以上の3つ(米の生産管理、米粉製粉技術、パン職人の技術)がそろって初めて
おいしい米粉パンができあがる、ということでした。
消費者からみえるのは「パン」だけですが、おいしさの追求は「農」までつながっていることを実感しました。