投稿日: Aug 11, 2018 4:12:32 AM
2018年7月16日
今日は、京都のレイチェルカーソン日本協会主催の
ネオニコチノイド系農薬学習会に行ってきました。
近年、有害性が指摘されているネオニコチノイド系農薬。
神経系の研究者であり養蜂家である方のお話しを伺いました。
日本では稲作で主に使用されるネオニコチノイド系農薬。
成分の化学構造が、神経伝達物質のアセチルコリンに似ているようで、
人間には有害でなく昆虫には即効性がある「夢の農薬」として開発されたらしい。
稲作では、カメムシによる斑点米が市場価値を下げるとして、
即効性のあるネオニコチノイド系農薬が使用されている。
しかし、米の色別選別機もあるので、実際は使わなくても斑点米を除去できるそうですが、
殺虫能力が強力であることからネオニコチノイド系農薬を使う農家も多いとのこと。
しかし、ネオニコチノイド系農薬を近隣で散布されると、
ミツバチが大量死したり、巣箱に戻ってこないという現象が発生するようで、
今回ご講演いただいた方も実際にそのような経験があるとおっしゃっておられました。
また神経伝達物質に構造が似ていることから子どもの発達障害も
引き起こす可能性も考えられるとのことでした。
農薬や化学物質が厄介なところは、因果関係を特定することが
極め困難であるという点だと思います。
ミツバチは人間が食べる食べ物の約7割の花粉媒介に関わっている生き物で、
はちみつも人間におすそ分けしてくれるとっても大事な生き物です。
ミツバチの生態はとてもユニークで、住処をみつけるときは
多数決できめるという民主的社会というのがとても印象に残りました。
科学技術は人間の生活を本当によくするものなのか疑問に思ってしまいます。
農薬が環境や人間に有害である可能性があるなら、新農薬の開発をしなくてもよい
社会経済構造の再考とそれに合わせた技術の開発があってもよいのではないかと感じます。