(12)切 下(きりおろし)
取は、自然本体で立つ。
受は、約2.7メートル(約9尺)の間合いをとり、大刀を左腰(刃が上)に差して取と相対する。
受は、右足を踏み出しながら、静かに大刀を抜き、正眼に構える。次いで、僅かに継ぎ足で進んで取を牽制する。
取は、これに応じ、下がって間合いをとる。
受は、さらに左足を踏み出して上段に構え、機を見て、右足を踏み出しながら、気合いとともに真っ向から切り下ろす。
取は、左足を斜め前に踏み出し、右足を移して体を右に開きながら、右手で受の右手首を上から握って右腰に引きつけて受を右前隅に崩し、左手で受の左肩越しに右横襟を握って引きしめ、右足、左足、右足と受の右斜め前方へ進めて、受の右肘関節を「腕挫腹固」で極める。
「切下」が終われば、受は大刀を下段にして構えを解き、後ずさりしてもとの位置にもどり、いったん正眼に構えた後、刀を鞘に納めながら右足を退いて自然本体になる。