(4)打 下(うちおろし)
「突上」が終わり、正面に向かって、取は右、受は左に(約2歩の間合い)相対し、それぞれ自然本体で立つ。
受は、右手を、小指側を上に甲を手前に返し、五指を徐々に開きながら、体前に沿って左方から上方へ回すようにして挙げ、右腕が伸びて右手がおよそ頭上まできたとき、五指を十分に開き、掌を下に向け、右方から下方へ回すように下ろしながら五指を握り始め、下腹部で握りしめ、さらに拳を上向き(手の甲が前)にして胸に近く沿わせながらまっすぐに挙げ、十分伸ばして高く挙げ、次いで、右足を約踏み出して右自護体気味になり、取の頭上(天倒)を打っていく(「切 下」と同じ)。
取は、顎を引き上体を反らせながら、右足、左足と後退して、受の攻撃を外し、その拳が下腹部あたりに打ち下ろされたころ、右手で受の右手首を上から順(手の甲が上)に握り、右足、左足と継ぎ足で進み、その手を押してその右後ろ隅へ崩そうとする。
受は、これに順応しながら、右足を退いて体を右へ開き、左手をかえし指先を下にして掌を取の右肘に手前からあてて、取の体を大きく左方へ押し回す。
取は、これに順応しながら左足を軸に、体を大きく左へ回転させ、右足を受の左斜め後方に進めながら、右肘を右方へ張って受の体を左後ろ隅へ崩し(「切 下」の要領)、左手で右腕の上から受の左手首を握って(手の甲が下)、さらに左後ろ隅へ崩す。次いで、左足、右足と受の後方へ足の位置をかえて受の背後に回り込み(このとき、左後ろ隅への崩しを緩めないこと)、右腕を受の右肩越しに右手首を受の咽喉部にあてて「裸絞」の形にし、左足を右足の後方へ大きく移し、受の左手首を左腰に引きつけて、左肘関節を制する。
受は、右手で軽く右外股を打ち「参り」の合図をする。
取は、技を解いて、受を元にもどす。