(10)切 込(きりこみ)
取、受、互いに約90センチメートル(約3尺)の間合いで相対する。
受は、右手で懐中から短刀を出して(小刀に代用)左腰に差す(刃が上)。
受は、左手で小刀の鯉口を切り、右手で抜き、右足を踏み出しながら、気合いとともに取の真っ向から切り込んでいく。
取は、これに応じ、両手で受の右手首を受け流して握りながら(右手は手首に近く左手は遠く)、右足を退いて体を右に開き、受をその右斜め前方へ引き崩し、その右腕を左脇下に抱え込んで「腕挫腋固」で極める。
「切込」が終わると、受は、一度、取と相対し、小刀を左腰の鞘に納めた後、短刀として懐中にもどす。次いで、後方の大刀の位置に進み、正坐して短刀をもとのように置き、大刀(刃が上)を左腰に帯して立ち上がり、取と相対する位置に復する。