地質観光マップのQRコード 解説ページ一覧 >平磯海岸>ヒタチナカリュウとモササウルス
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2002年7月、千葉市在住の松浦良彦さんが平磯海岸で地質調査中に長さ8センチの細長い骨の化石を発見しました。鑑定の結果、この化石は翼竜の右の肩甲骨であり、その大きさからこの骨の持ち主は翼を広げると4メートルくらいの翼竜であることが推定されました。産出された地名にちなみ「ヒタチナカリュウ」と名付けられました。
翼竜類は大きな翼を持っていたと考えられる爬虫類で、グライダーのように滑空していたものと考えられています。この翼竜は中生代三畳紀末(約2億年前)に出現し、白亜紀末に絶滅した爬虫類の一群で、外形は鳥に似ており、飛ぶのに適していました。
※2020年の論文(加藤ほか、2020)により、ヒタチナカリュウの化石は翼竜ではなくスッポン科カメ類の右腕腕骨であったとして再分類されました。(以下のリンクから論文が読めます)
参考:www.nat.museum.ibk.ed.jp/assets/data/materials/research/report/23/p043-055.pdf
2008年10月、茨城大学の安藤寿男教授らによって骨の化石が発見されました。この化石は、モササウルスの尻尾の化石と考えられます。モササウルスは白亜紀後期に生息していた肉食の海棲爬虫類です。現在のオオトカゲ類に近い仲間だと考えられており、アンモナイトなどを食べて暮らしていました。