地質観光ノススメ

-ジオツーリズムとは-

天を突きそびえ立ち、はるか遠くまで見晴るかす火山。激しく流れ落ちる滝、切り立った崖、空を細く切り取る峡谷。広くゆったりと流れて行く河。

しぶきを上げる激流。海岸を洗う波、照り返し輝く海、空に溶ける水平線。

2003年、国土交通大臣が本部長となり、年間1,000万人の外国人観光客を誘致することを目標とした「ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部」が発足しました。2007年、政府は観光立国推進基本法を施行し、2008年10月には観光庁が設立されました。今日本では、経済の発展や魅力ある国土の形成のため、国をあげて観光産業を興そうとしているのです。 そんな中注目を集めているのが、日本の美しい地形、世界的にも珍しいその成り立ちを目玉とした「地質観光」です。 4つのプレートがぶつかり合うという、世界でも珍しい場所にある日本。複数の大きな力が衝突し重なり合い生まれてきたこの国土は、美しく珍しい地形をたくさん有しています。

たとえば、茨城県南西部に位置する、筑波山。「紫峰(しほう)」、「筑波嶺(つくばね)」と呼ばれ、その美しい姿から西の富士、東の筑波と言われています。都内からほど近く、つくばエクスプレスの開通もあり年間270万人もの観光客を集めています。 ご存知でしょうか?この筑波山が、実は巨大なマグマの塊であるということを。 7,000万年ほど昔、プレートの活動によってマグマが地下に蓄えられました。それが冷え固まり、地面の隆起によって地表に顔を出して、長い時間をかけて雨や風に削られ、現在のような美しい形の山となったのです。深い深い地下に眠っていた、巨大なマグマの塊に、年間270万人もの人々が登って行く。そう考えるとなんだか不思議な感じですね。

ただ山に登るのではなく、その山の成り立ちを知る。ただ釣りをするのではなく、その湖の何百万年も昔の風景を眺め、何千万年も未来の光景に思いを馳せる。そんな新しい観光は、いかがでしょうか。 日本には、そんな地質的な魅力があふれています。あなたの町にも、きっと。それらの地質的みどころを中心に、地域の文化的みどころと融合させた総体的な地域観光。それが「地質観光」なのです。 日本人にも外国人にも魅力あふれる、国づくり、地域づくりを。

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