筑波山と月の石の意外な関係

筑波山の上半分は黒っぽいハンレイ岩、下半分は白っぽいカコウ岩という岩石でできています。

しかし、黒っぽいハンレイ岩も、山頂付近では白っぽくなっていきます。ハンレイ岩の色の変化する理由は、石を構成しているいくつかの鉱物のうち、シャチョウ石と呼ばれる鉱物にあります。

シャチョウ石とは無色の鉱物です。岩石に含まれる割合が高くなるにつれ、その岩石は白っぽくなります。

筑波山のハンレイ岩は山頂ほどシャチョウ石の割合が高く、特に山頂で見られるハンレイ岩はほとんどがシャチョウ石からなっており、シャチョウ岩とも呼ばれます。

このシャチョウ岩は、意外なところでも見られます。なんと、月の高地を構成している岩石もシャチョウ岩なのです!

月がまだマグマの海に覆われていたころ、そのマグマが固まるときに黒くて重い鉱物は下に、斜長石などの白くて軽い鉱物は上に集まって固まり、その結果、月の高地にシャチョウ岩ができたといわれています。

筑波山の山頂で、月の石を見てみませんか?