五浦海岸

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0. 五浦岬公園

六角堂の五浦岬公園。ここから五浦海岸を眺めてみましょう。案内板が設置されており、手前から小五浦・大五浦・椿磯・中磯・端磯といった名前が付けられています。五浦全体を眺めるだけではなく、平潟やいわき市の様子も見られます。現在では2013年秋公開の映画「天心」のオープンロケセットの展示がなされています。

3. 六角堂(茨城大学五浦美術文化研究所)

茨城大学五浦美術文化研究所内にある六角堂。近代日本美術の発展に大きな功績を残した岡倉天心が晩年居を構えた場所です。岡倉天心は「観瀾亭」と呼んでいました。ここからの風景は、天心に何を思わせたのでしょう。また、天心はここで釣りを楽しんだそうです。現在は海岸侵食を防ぐために自然の岩の中に人工の岩が作られてあります。あなたは見分けられますか?

硬い地盤の上に立っていますが、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により津波が発生し、六角堂が流出してしまいました。茨城大学東日本大震災調査団によると、この地域は複雑に入り組む内湾地形のため、天心邸での津波の遡上高は10.7mにも及んだとされています。海底の捜索を行ったものの、瓦や柱の一部しか見つからなかったため、当時の建築様式に近い形で復元することになりました。流失から約一年後の2012年4月17日に完成式が行われました。なお、屋根中央の「宝珠」内には、海底から見つかった水晶が入れられています。流出により国の有形文化財の登録は抹消されてしまいましたが、六角堂再建が再建されたこの景観は、2014年3月に「岡倉天心旧宅・庭園及び大五浦・小五浦」として国の登録記念物に登録されました。

■入場料 300円(中学生以下無料、団体・70歳以上は250円)

■開館時間 [4〜9月]8:30~17:30 [10・2・3月]8:30〜17:00 [11〜3月]8:30~16:30(最終入場閉館30分前)

■閉館日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)年末年始(12月29日〜1月3日)

■問い合わせ 0293-46-0766

■ホームページ http://rokkakudo.izura.ibaraki.ac.jp

2. 炭酸塩コンクリーション(九面層)

六角堂から大五浦周辺を見てみましょう。ゴツゴツした岩が見えますね。また、六角堂脇の小道を進んでいくと海岸に出られます。潮が引いているときはぼこぼことした岩の様子をよく見ることができます。硬い部分があまり削れないのでこのようなすがたをしています。この岩の中からは、多くの貝化石や海底に住む生物の巣穴の化石がよく見られます。またムカシオオホホジロザメの葉の化石も発見されました。階段付近にも白い貝化石があるので探してみましょう! 六角堂周辺の本物の岩でも見られますよ。

ちなみに、にょきにょき、と伸びているこの岩は、中国四川省にある杜甫の邸宅の庭園にみられる「太湖石」とそっくりなのです。岡倉天心はこの岩やこの風景を中国の庭園に例えてこの地に居を構えたのです。

1. 忘れじ平和の碑(風船爆弾放流地跡)

戦中「ふ号兵器」と呼ばれ、秘密裏に実行された作戦、―それが風船爆弾です。実際に茨城県大津のほか、福島県勿来と千葉県一宮の計3ヶ所から風船爆弾がアメリカに向けて放たれました。なかでも大津は風船爆弾作戦の中心であり、大五浦〜九ノ崎までの広い範囲は一般住民の立ち入りが禁止されていました。

風船爆弾の存在が世に示されても、アメリカ側は終戦まで情報管理を徹底し、被害状況は知らされませんでした。実際には1944年秋から計9300個の風船爆弾が放球されましたが、成果はあまりあげられなかったようです。風船爆弾の開発により、終戦後のジェット気流の発見があり、気象学の発展に貢献しました。また、一

日の気温の変化の大きい環境下で安定した飛行を行うための自動安定装置と砂袋がありましたが、アメリカ軍は砂袋の砂からおおよそ の放球地を特定していたということです。 とはいえ、戦争はむなしいものです。二度と繰り返さないよう努めなければなりません。この地もわたしたちもこのような歴史の上に立っているのです。

この周辺では亀ノ尾層を観ることが出来ます。詳しくはコチラから。

4. 北茨城市漁業歴史資料館 よう・そろー

震災の影響で長らく休館していましたが、2013年7月にリニューアルオープンしました。以前は外壁が黒く塗られていましたが、今では白く塗られ、ゆるキャラなどが描かれた楽しい看板も取り付けられています。

漁業歴史資料館「よう・そろー」では、海の伝統文化や漁業の紹介、また、市の魚「あんこう」の種類・生態・調理法などを展示しています。ゲームや紙芝居などを通して楽しみながら漁業の歴史を学ぶことが出来ます。また、震災メモリアルコーナーも設置され、津波の恐ろしさを忘れることがないよう伝えていきます。さらに、漁業体験などの体験メニューもあります(各種体験は別料金)。よう・そろー脇にある物産館や市場食堂では、北茨城の旬の味覚が楽しめます。こちらも合わせてどうぞ!

■入場料 大人300円、小人100円

■開館時間 9:00~17:00(最終入場16:30)

■閉館日 毎週水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始

■問い合わせ 0293-46-8600

五浦海岸にはまだまだたくさんの見所がありますよ〜!!

本年度は五浦海岸の看板設置や新マップ作成を目指して活動中です!