①茨城に砂丘があった?

磯崎漁港からひたち海浜公園(漁港の北西)の方向を見てみましょう。阿字ヶ浦海岸の美しい砂浜より内陸に緑に覆われた緩やかな起伏がいくつもあるのがわかるでしょうか?これらの起伏は砂丘です。かつて、海岸の砂が強い風によって運ばれ、砂丘を作りました。今でも強い風が吹くと海岸沿いの道路に大量の砂が積もります。

では、砂丘はどのくらいの厚さがあるのでしょうか?また、砂丘の下はどうなっているのでしょうか?

実は、砂丘の厚さは薄く、数メートルから十数メートルしかありません。その下にはポイント③で観察する地層「見和層」があります。

"東洋のナポリ"と呼ばれる美しい海岸線が弓形につづく阿字ヶ浦海岸は、茨城を代表する海水浴場です。夏はもちろんのこと、一年を通してサーファーや釣り人などの観光客が訪れます。この美しい砂浜が今、危機に瀕しています。近年、砂が流出し、砂浜が後退しているのです。現在、対策として、沖に消波ブロックを入れるとともに、砂を外部から持ち込むことで、砂浜の消滅を阻止しています。

茨城県の太平洋岸では、砂浜を守るための様々な対策がなされています。消波ブロックもその一つですが、ヘッドランドも代表的なものです。大洗海岸から鹿島にかけて、砂浜に沖に突き出た人工的な岬が並んでいるのをご存知でしようか?これがヘッドランドです。海岸沿いに流れる強い潮の流れから砂が運び去られるのを防いでいます。