筑波山のでき方、伝説

①7000万年前頃の恐竜が繁栄していた時代です。 地下深くにハンレイ岩という種類のマグマが貫入しました。

マグマが地上に噴出すれば火山になりますが、このマグマは地上に出ず、地下でそのまま冷えて固まってしまいました。

マグマが冷えて固まるとき、マグマの中の黒くて重い鉱物は下に、白くて軽い鉱物は上に集まりました。

白くて軽い鉱物のひとつにシャチョウ石があります。筑波山の山頂で見られる白っぽいハンレイ岩は、普通のハンレイ岩よりもシャチョウ石を多く含むため白く、このようなハンレイ岩はシャチョウ岩とも呼ばれます。 一般的にハンレイ岩は黒っぽい石と言われますが、シャチョウ岩は白く珍しいものです。

③地殻変動が起こり、阿武隈山地一帯の広い範囲が隆起しました。 これによって、地下深くにあったハンレイ岩とカコウ岩も持ち上がりました。

④雨や風などの力で地面が削られることを侵食といいます。 長い時間をかけて筑波山も侵食されました。比較的もろいカコウ岩はくずれて筑波山の山体下部と裾野に広がり、硬く丈夫なハンレイ岩は残って、山体の上部をつくっています。

筑波山は以上のようなでき方をしたため、火山ではないものの、関東平野にそびえる独峰として存在しているのです。

②6000万年前頃、カコウ岩のマグマがハンレイ岩を取り込むように貫入し、冷えて固まりました。 このカコウ岩は近年庭石として砕石され人々に利用されています。