霞ケ浦

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霞ヶ浦は、13万年ほど前から、海→陸→海→陸と移り変わってきました。

地球が暖かくなると世界中の氷がとけて海水面が上がり、低地は海に沈みます。逆に寒くなると多くの水が凍るため海水面は下がり、浅瀬は陸になります。当時の痕跡を、崎浜のカキ化石床で見ることができます。

想像してみてください!カキの楽園だった霞ヶ浦を!

見所紹介

上高津貝塚

3~4千年前、縄文時代につくられた、関東地方を代表する貝塚です!当時霞ヶ浦一帯までが湾になっていて、人々はそこで獲れる貝を食べていたようです。貝塚は、食べた貝などのゴミを捨てた場所です。貝の他にどんなものが捨てられているでしょうか? 貝塚には貝のほかに土器、魚の骨、シカ、イノシシ、カモの骨などのゴミを捨てていたようです。上高津人は、山に行き猟を行い、海では貝や魚を捕まえ生活していたのでしょう。また、貝塚からは魚の骨、貝、動物の骨を使ったアクセサリーも多数見つかっており、上高津人のファッションへの関心の深さがうかがえます。 上高津貝塚は縄文時代につくられた、霞ヶ浦沿岸にある多くの貝塚の中でも最大規模の貝塚です。

上高津貝塚を中心とした縄文時代の生活について、模型や映像によるリアルな展示を行っています。外の広場には縄文時代の建物や植物が復元され、歩けばまるで縄文時代にタイムトリップしたかのような感覚を覚えるでしょう。

縄文時代の気候は今よりも暖かく、海水面も上がっていました。現在霞ヶ浦は湖ですが、当時は霞ヶ浦一帯までが海へとつながる湾になっていました。人々は貝を獲り、食べ、貝殻を貝塚に捨てていたのです。

復元された縄文のムラの中で、想像してみてください。4千年前に確かにそこで暮らした人たちのことを。彼らは私たちと同じように食事をし、ゴミを出しに行き、服やネックレス、腕輪に気を遣って、日々暮らしていたのです!

■休館日

・毎週月曜日

・国民の休日(月曜に当たるときはその翌日)

・年末年始(12月28日~1月4日)

■開館時間

AM9時~PM4時半

■入館料

・一般105円

・小・中・高校生50円

上高津貝塚ふるさと歴史の広場ホームページ

崎浜カキ化石床

県道118号線沿いに、高さ5m、幅約70mにも渡るマガキの密集化石が見えます。12万年前を生きたカキたちの化石です。化石床の右端の辺りを見てください。カキは浅瀬で生活しますが、ここではカキが次々に付着し上へ上へと伸びているのが見えます。 ここでは、高さ5m、幅約70mにも渡るマガキの密集化石を観察することができます。 12万年前、霞ヶ浦地域周辺は浅瀬でカキがたくさん生息していました。

化石床の向かって右側をよく観察すると、カキの上にカキが次々と付着し上へ上へと伸びているのが見えます。これはカキの生きるための戦略のひとつで、リレー戦略といいます。

活発に動き回るのが特徴の二枚貝の中でカキは一生を岩などに固着して過ごす珍しい種類です。皆さんはカキの養殖風景をご覧になったことがあるでしょうか?マガキの養殖はロープにいくつかの「種苗板」(ホタテガイなどの貝殻にマガキの稚貝を付着させたもの)を通し、筏にぶら下げて行われます。ここでカキは海水を吸い込み植物プランクトンなどをこしとって食べています。

さて、このカキですが、養殖場以外で大量に見つけることが出来ます。それは一体どこでしょう。それは干潟などの泥や砂の多いところです。こうした所では栄養も豊富でカキの成育には都合が良いようです。ただし、干潟はカキにとって非常に大きな問題を抱えています。それは泥の存在です。

本来、岩などに付着して生活していたカキたちは自分で動くことが出来ず、すぐに泥に沈んでしまいます。また、干潟などは泥が川などから大量に供給されるためすぐに埋まってしまうのです。

そこでカキたちがとった戦略がリレー戦略です。これは前の世代の殻に固着し、それを足場にして成長していく作戦です。泥に埋もれて死んでも積み重なって成長した次の世代は生き延びることができます。こうしてカキたちは子孫へ命のリレーをしていくことになります。こうしてつぎつぎと積み重なったカキによって大きなカキ礁がつくられました。

カキが泥の環境で生息するために工夫したことがもう一つあります。カキの化石を手にとって見てください。とてももろく殻が板状に割れるのが分かると思います。この殻の内部はごく薄くてもろい方解石の板状結晶が集合したチョーク層でできています。また、殻の内部に空洞ができている場合もあります。チョーク層や空洞があるためカキの殻は極めて軽く、泥に浮くことができるのです。

この化石床では右側で生きていた頃の姿であるリレー戦略の様子を見ることができます。また、干潟に川が流れたことなどによって掘り返され、流されて横たわったカキもみることができます。

カキ化石以外にも二枚貝化石を見つけることができるので探してみましょう!

歩崎観音

県道 118号線から、歩崎観音へと続く階段へ行ってみましょう。階段の踊り場から上へ続く壁の両側に地層が見えています。ここでは、13万年ほど前から7万年 ほど前までの地層が見られます!貝の時代、氷河期の時代などを目の当たりにしましょう。階段を登りきったら、展望台から現在の霞ヶ浦を一望してみましょう! 県道118号線から、歩崎観音へと続く階段沿いに見える地層を観察してみましょう。ここでは、13万年ほど前から7万年ほど前までの地層をみることができます。 まず、階段の両側に地層が見える踊り場まで登りましょう。ここがスタート地点です。階段を登りながら、貝が生きていた暖かい時代から寒冷な時代へと変わっていく様子をのぞいてみましょう。

行方市観光物産館

霞ヶ浦大橋を渡って、左手にある行方市観光物産館へ行きます。現在の、ほぼ淡水となった霞ヶ浦で獲れる水産物を見てみましょう。 ここでは、霞ヶ浦で獲れる水産物を販売しています。 霞ヶ浦は、淡水魚、汽水魚、海魚と多彩な分布が見られます。霞ヶ浦に海魚がいるのはかつて海の入り江であったためです。その入り口が河川の運ぶ土砂で埋め 立てられ、海と分離され霞ヶ浦ができました。そのときに閉じこめられた海魚の一部が生き延びたため淡水魚のほかに海水魚や汽水魚などさまざまな種類の魚が いるのです。

■営業時間

・4月~9月:AM9:00~PM7:00

・10月~3月:AM9:00~PM6:00

■定休日

・毎週月曜日(但し、月曜日が休日の場合は、その日以後の直近でない日)

・年末年始 12月30日~1月4日

■お問い合わせ

0299-36-2781