磯に住む生き物たち

平磯海岸は様々な大きさの岩からできており、磯に住む生物達にとっては好都合な地域です。潮は満ちたり引いたりします。ー年でもっとも海水の位置が高くなる「満潮線」から上を「潮上帯」といい、ここは常に海面より上にあります。逆にもっとも低くなる「干潮線」より下を「潮下帯」といい、ここは常に海の中です。その間は「潮間帯」といい、海の中に出入りします。さらに、干潮時にくぼみにできる潮だまりをタイドプールといいます。これらにはそれぞれ多様な生き物が暮らしています。

常に海面より上にある潮上帯には、フナムシ、カモガイ、アラレタマキビといった生物が暮らしています。彼らは磯に住む生物の中でも乾燥に強い生物ですが、ここが磯に住む生物にとって限界です。満潮時に海面となるあたりにはタマキビがいます。海の中に入ったり出たりを繰り返す潮間帯にはムラサキインコガイ、イワガニ、イワノリ、クロフジツボ、マガキなどが暮らしています。ここに住む貝たちは、激しい波や潮の流れに流されないように強力に岩に張り付いていて簡単にはとれません。

また、岩にはフジツボも張り付いています。手をケガしないよう気をつけましょう。海藻類のワカメ、ヒジキ、イワノリもこのあたりにいます。常に海の中の潮下帯にはメジナ、アメフラシ、イトマキヒトデ、アゴハゼたちが暮らしています。アメフラシはウミウシとも呼ばれます。動きの早いアゴハゼは、環境の変化に強く、タイドプールに暮らしていることもあります。