大口町は、不交付団体です。
資料1-1は、令和5年度の普通交付税不交付団体一覧表です。
「大口町」と誇らしく名を連ねていますね。
不交付団体は、全国で77団体しかありません。都道府県では、「東京都」のみ、市町村では、1700以上もある中で76団体しかありません。
その中の一つが、我がまち「大口町」なのです。
さて、先般、町政60周年を機に編纂された「大口町史 現代史編」に「普通交付税不交付団体」の記載がありますのでご紹介させていただきます。
第3節 財政健全化と施設整備 第3代 大竹喜久雄(おおたけ きくお)町長の「生活基盤整備」の章です。
このように記述されています。
「国の産業構造の主体が農業から製造業へと移行し輸出額も飛躍的に増加する中、町内に立地する企業も目覚ましい成長を遂げ、1981年、町は普通交付税不交付団体となった。」
また、町長の令和5年度施政方針においても、
「昭和56年度(1981年)より40年以上、そして現在におきましても本町は、地方交付税の不交付団体として、いわゆる「豊かなまち大口」であり続けることができました。」
とあります。
40年以上不交付団体として在り続ける大口町を私は「誇り」に思うのです。
それでも、ココまでに至る歴史をたどれば、大口町が最初から「財政豊かな町」ではなかった事がわかります。
むしろ、後に初代町長になった社本鋭郎先生が大口村村長就任時は、「昭和の市町村大合併」の大きな時代変革の時であり、大口村も合併を模索しましたが、あまりに大口が貧乏だったため、他市町に合併を謝絶された、という悔しい歴史があります。
どこにも相手にされなかった大口は、単独で発展させる、自主自立の道しか残されていなかったのです・・・。
そんな大口町の原点から今に至る経緯を「歳入」の観点から、6月定例会の一般質問でお話しをする予定です。
お時間があれば、ぜひ傍聴にお越しください。
また、YouTubeでも生配信されますので、そちらでもご視聴することができます。
見逃しても、数日経つと、YouTube動画にあげられますので、それからはいつでも視聴できます。
ぜひ私の勇姿(笑)をご覧ください。
今から30年ほど前の事です。
本町の名誉町民でもあり、当時は県会議員でありましたが、元大口町長の大竹喜久雄先生から、大口町が公共施設を新しく建てる時に、特に留意している事のお話しをお聞きしました。
大竹先生は、この様にお話しをされました。
「新しく建てる公共施設は、計画段階で、その施設にかかる維持費をまず計算します。その維持費に見合った収入を新たにつくる事を「先」に行います。あそこに新しい工場が出来て固定資産税でいくらくらい入るから、それで今度の施設の維持費が賄える、と言った考え方です。」
その時、堅実な民間事業者のようなコスト意識の高さに、大口町は「裕福な町」ではなく、「堅実な町なんだ。」と認識を新たにしたのです。
当時私は、27、8歳くらいでしたが、丹羽青年会議所メンバーでもあり、「理想のまちづくり」に燃えていましたので、大竹先生が話される堅実な大口町の考え方に大変感銘を受けた事を覚えています。
今、思うと、当時大竹先生は、私たち若い者に、公共施設を例に、大口町に滔々と流れる「自主自立の精神」を語ってくれたのだと思うのです。
大竹先生をはじめ、諸先輩方からの薫陶を受け、今の私があることを改めて思うしだいです。