中篠井に「力石」という小字がある。その小字の中に「力石」という屋号の家(阿久津智弘氏)があり、阿久津家の前庭の片隅に写真に見られる「力石」と呼ばれている石が置かれている。
力石は全国的に分布するが、特に関東地方、東海地方に多く見られる。力石とは河原から拾ってきた楕円形の石が主である。
力石には2つの系統があると言われている。その一つは過去の有名人が力試しをした伝説である。例えば源頼光が大江山に行く途中、鉄棒で穴をあけた力石、さらに持上観音とか持上地蔵と呼ばれる石がある。
何か願い事があるとき誰にも見られずに夜などにこれを持ち上げる。もし願いが成就する場合は意思が軽く持ち上がるという。
写真に見られる力石は庶民の集団生活の場で村の力自慢の若者が祭などの付属行事として力を競ったものである。持ち上げた石を神社に奉納したり、若い衆になるための石として利用されたものであろう。