基本的な薬物治療の進め方、考え方
関節リウマチの治療目標
「病気が治る」ということは、薬は必要なくなり、病気が過去のこととになることを指しますが、リウマチの場合は「治る」ということはなかなか難しいのが現状ですが、1998年から正式に使用可能になったメトトレキサート、2003年から登場した生物学的製剤という薬が、リウマチ治療を劇的に進歩させ、「寛解(かんかい)」を目指すことは難しくなくなってきました。
寛解とは最低限の薬を用いた治療を続けていく必要はあるが、病気の勢いが残っていることによるつらい症状や生活の制限がない状態のことです。
病気が燃え上がった状態からまずはしっかり治療を進めて寛解に至ることが大事で、そうなれば薬を減らすことができる場合もあります。
いくつかの生物学的製剤を使用後に深い寛解に入った方は中止してみるという臨床試験の結果が公表されていますが、4-6割の方は1年以上大きな悪化なく中止したままで過ごせたという結果がでています。
完全に辞めないとしても、皮下注射や点滴の間隔を伸ばすことで通院や費用負担が軽減できることもあります。
メトトレキサート(methotrexate; MTX)
生物学的製剤 (biologic DMRDs; bDMARDs)
JAK阻害薬 (tageted synthetic DMARDs; tsDMARDs)
従来型合成抗リウマチ薬 (conventional synthetic DMARDs; csDMARDs)
非ステロイド系抗炎症薬 (non-steroidal anti-inflammatory drugs; NSAIDs)