◆SONG INFORMATION◆
Title / Parfait (Ipheion Mix)
Artist / KartoffelTorte
Genre / J-R&B / NEO-SOUL
From / [party nite MIX【2nd Re:VISION】]
CAST / Airi Yuizaki
Graphic / CzQ
Step Sequence / サガミアキラ
◆SONG INFORMATION◆
Title / Parfait (Ipheion Mix)
Artist / KartoffelTorte
Genre / J-R&B / NEO-SOUL
From / [party nite MIX【2nd Re:VISION】]
CAST / Airi Yuizaki
Graphic / CzQ
Step Sequence / サガミアキラ
◆ INTRODUCTION - KartoffelTorte◆
"Access denied" -> "Accepted"
"勘違い"への復讐譚
初めましてではありません。KartoffelTorteと申します。
旧作「DDR party nite MIX 4th stage」収録の「merry yellow」が皆様との初めましてになります。
そんな私から一つ問わせて頂きます。
「ツンデレとは何ぞや?」
ツンデレぷりーすとやEred Nustは一旦置いておいて、大抵の方は「本当は好きだけど素直になれずつい反抗してしまうキャラクター」を連想されるかと思います。
「勘違いしないでよね!」なんて象徴的なセリフも浮かんでくるかと思います。
しかし本来は…というよりもはや古くは、と表現するべきでしょうか?
反抗的(ツンツン)だった子があるきっかけを境に従順(デレデレ)に変化してしまうタイプのキャラクターの事を指していました。
(※UltraEcho注:諸説ありますが特に現代のオタク文化でのツンデレの、本来の意味合いでの根源とも言えるのが、当時カルト的人気を誇った美少女ゲームの「秋桜の空に」のヒロインのひとりである「佐久間晴姫」だと言われています)
今回のParfait(Ipheion MIX)はそんな古きツンデレをテーマにしたJ-R&B風アレンジとなっております。
"Access denied"から"Accepted"へと変化していく物語を頑なだったアルペジオが甘いネオソウルギターへ変化する様から連想してみてください。
ちなみにIpheionとは父父シンボリクリスエス、母父ゼンノロブロイの競走馬…ではなく、ハナニラという花のことです。
DMMのブラウザゲーム「FLOWER KNIGHT GIRL」の上記のタイプのツンデレ担当、イフェイオンの名前をお借りしました。
楽曲との直接的な関係はありませんが、もし興味を抱かれた方がいらっしゃいましたら、「絶対に寝室を最初に見ない事」だけは覚えておいてください。
なぜそんなテーマを選んだのか?
それはこのツンデレという属性が私が一番愛する属性であることが一つ。
そしてもう一つが、私のparty nite MIXへのスタンスそのものであるということ。
かつて初めて「DDR party nite MIX」が世に出た時。とても「DDR」という名を冠してお出ししていいものではないというのが正直な感想でした。
(今は公式の難易度が追いついた上、STEPMANIA独自の機能を使わないストロングスタイルでむしろPNMこそがDDRに一番近いパッケージになっていますが、当時は異端児でした)
しかし紆余曲折あり当時の主催であるAsuka Sakuraiさんと知り合い、DTMで師事することになり、そんなこと関係なく色々と話していくうちに、
実は自分と凄く気が合う人だったことを知り、気づけば初期の嫌悪感は完全になくなっていました。
そんなpnMIXから見ればツンデレキャラな私がKEEP YOUR FAITH【Re:VISION】という企画に挑むにあたって、この視点は武器になると思ったのです。
完全な憧れだけではない、良し悪し両方の感情を抱き、一般的なPNMフォロワーと異る"FAITH"を持つritaPの視点。そこから見えたものがR&Bというジャンルでした。
近いジャンルである2stepまでは収録されている。そこから一歩踏み込んだ、PNMとしては新しいけど逸脱はしていないジャンル。
だからツンデレをテーマにしたR&B、なのです。
勿論一口にR&Bといっても色々あります。その中で私の世代としては絶対外せないのが2000年前後のJ-R&B。特に宇多田ヒカルの「Automatic」はマストでしょう。
そしてDDRプレイヤーとしては絶対外せないのがDIVAS名義のR&B。今回は「BABY BABY GIMME YOUR LOVE」に寄せさせて頂きました。
勿論beatmaniaにおいても5鍵ではDJ nagureo氏のR&B、7鍵では「Really Love」や「Stay my side」と言った楽曲にも影響を受けています。
そこにツンデレから派生したヤンデレというジャンル(この辺の解説は楽曲と関係ないのでここでは割愛させて頂きます)から生まれた奇跡のR&B「Love∞Destiny」。
そして今回応募するにあたってR&Bと向き直った過程で出会った同時期の派生ジャンルでSNSでその独特なギターワークが発展したNEO SOUL。
そんな諸々を込めて最終的に完成したのがParfait(Ipheion MIX)という楽曲です。特にこの曲の「Love∞Destiny」要素を見つけられた人は凄いと思います。
以上、表向きのお話。
以下、裏向きのお話。
応募時は「R&B/NEO SOUL」でしたが、「J-R&B」というジャンルを選んだ理由はもう一つあります。
それは遠き18年前、BMS OF FIGHTERS 2006というイベントがありました。
そこでは一人の思い上がりが「J-R&B」を騙ったガワだけの何かで人知れずワースト5という低評価に沈んでいました。
私が一人低評価で終わっただけなら笑い話で済んだのですが、BOF2006はチーム戦。
コピーBMS界(当時はそういう界隈が存在しました)でそこそこ名の知れたチームメイトの足を引っ張ってしまっただけでなく、当時の自分が加工も補正も知らなかったせいで、
ボーカルを担当してくれた方の十八番だった曲なのに、そちらの評価まで下げてしまい傷付けて十八番を奪ってしまった形になってしまった、非常に苦い思い出でした。
とはいえ18年も過ぎて風化しないまでもわざわざ抉ることもなくなったころ、このKEEP YOUR FAITH【Re:VISION】という企画発表の後主催のXアカウントで一つの発表がありました。
それが、「各課題曲ごとに評価基準となる楽曲が存在する」というもの。
そのリストの中、Parfaitの基準楽曲担当が「ツンデレぷりーすと」でした。ジャンルはもちろん「TWINKLE EXTREME」
普通に考えれば中の人は旧PNMの主催にして絶対的なレジェンド。よほどの想いがなければ挑む相手ではありません。
しかし私はその時ある曲を連想していました。かつての「ツンデレぷりーすと」の「TWINKLE EXTREME」のうちの1曲。
私がリクエストしたことで生まれた名曲ではあるものの、色々と(主にJAなんとか的な)問題になってしまった幻の楽曲。その楽曲の名は「Feeling Heart-Twinkle Extreme Remix-」
(※UltraEcho注:【Re:LOADED】にきちんと再録しています。よって実際には幻の楽曲ではないです。本人いわく「恥ずかしいからJAなんとかを理由にして再録しないで欲しい」という申し出がありましたが再録しています)
さて振り返ってみてください。BOF2006のサイトは今も残っていますので、思い上がりが爆死したJ-R&Bもキッチリ残っています。その楽曲の名は「Access (HMX-11 MIX)」
同じアニメのOPとED。かつての師匠と弟子。方向性は違えどどちらも苦い思い出を含む楽曲。
――本当の意味では絶対に超えられない相手。でも、この1回だけ、この1曲だけなら?
――そして、その1度だけの師匠超えを持って18年前のリベンジを果たすチャンスなのでは?
そう思った私の中で、もうKEEP YOUR FAITH【Re:VISION】の課題曲はParfaitだけになっていました。
結果はご覧の通りです。かつての"Access" deniedはもう過去の物。Parfait(Ipheion MIX)の"Accepted"から新たに進む。そんな物語が裏に込められていたのでした。
余談ですが、どんな形であPNMにおいてAsukaさんを超えようということは『「自分の音楽は他の誰にも負けない」という誇りを賭けて、この企画に挑む』ことと実質同義と言えるでしょう。
KEEP YOUR FAITH【Re:VISION】ですべてを賭けてしまった私は、哀れOVER THE"GOLD RUSH"の方は不参加となってしまったのでした。おしまい。
◆ INTRODUCTION - UltraEcho◆
いや長いな!?
ですが、これだけの愛、これだけの想い
主宰としても真摯に受け止めさせていただきました。
そしてなにより「ただの憧れではない」という点には参りました。
リアルでも知り合い、と聞き及んでいるAsuka曰く、我々(UltraEcho、Asuka、CzQ、Kim./TKC)と同学年とのことですので、様々なオタク界隈のムーブメントの直撃の仕方は自分ともリンクしているでしょう。
ですので「foonmix」によってStepManiaを知り、そして「OVER THE "GOLD RUSH"」という企画名が指す通り、黄金時代とも言える時代の一端を担っていた我々が名乗り上げた当時を知る人物。
まあ今となっては、名乗りを上げた当時の曲は色々とごめんなさいレベルのクオリティではありましたが、CzQがサイケ系のトランスをやってたりと、それでもあの当時でなければ聴けない傾向の曲なんかもあるんですよね。
さて、この曲に関してはX(旧Twitter)で、主宰の個人アカウントにて『Asukaが「これ絶対同世代だ。初期の宇多田ヒカル経由してる人間の音だもんこれ絶対。あとYOSHITAKAじゃなくてYoshitaka名義の曲好きな人だよこれ絶対」という旨の発言をした』ということを述べましたが、つまりアラフォーのおっさんたちにとっては青春時代と同義でして。まあ刺さりますよね。
「2STEPが収録されていたからR&Bも刺さるだろう」――ご明察です。
とにかく「Parfait」という曲のRemixは難航を極めたのではないでしょうか?
まず基準音源が「ツンデレぷりーすと」……つまり我々PNMの――いえ、あの時代のStepManiaの象徴である、と言っても過言ではない、Asuka Sakuraiという人物によるものです。
そしてサビのコード進行がカノンコードonlyのように見せかけておいて、2周目で意味不明なコード進行が飛び出てくる、八重みなほ自身も当時を振り返って「なんでこういう展開にしたかわからない」と言うぐらいの、ちょっとでも踏み外せば不協和音になってしまうコード進行。
それでもなお、この曲が最優秀賞を受賞したということはそういうことです。
応募された楽曲に対するディレクションを担当したのは、本人はそんな大層なものではない、とは言っていますが、KartoffelTorteさんが楽曲コメントで「師匠」と呼ぶAsuka Sakuraiです。
提出された音源のMIXバランスの修正を、Asukaが行いました。
……そう、MIXのバランスだけだったのです、この曲が減点された唯一の要素は。
しかもそれは「ここをもう少し強調したらもっと良くなる」といった、10点満点中9点になった程度の減点具合。