"イリスの手記"より抜粋


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そこに、物語があった。


――そう、これは『誰か』の【記憶】を綴った物語。

『私』がそれを深く理解するのは、きっと無理なのでしょう。

本来『誰か』の想いを乗せた物語を語るのはその、『誰か』でなければならない。

『私』が生きるこの世界(VISION)とは異なる、『誰か』が生きる世界(stage)のことなど、『私』は理解できるはずがないのです。



――つまりそれは、『私』にとって本来。

辿る必要のない世界でしかないのです。


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だけどもしも。

そう、もしも――。


『私』がその世界(stage)を覗き見たら?



『私』がその世界(stage)を、詩にしようと思ったのならば?


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――なるほど、そういうことだったのですね。


『私』は存在意義を失わずに、ここまで来ました。


ですが貴女は、己の存在意義に疑問を抱きながらも、ここまで来たのですね。



私は私、イリス――いいえ、それは貴方たちが『私』を呼ぶ名前です。

真の名――いえ、それは今このときには必要ではないのでしょうから、敢えて名乗りはしません。

ですので、貴女が知る名であるイリスとお呼びください。

私は――ただ愛する人を喪ったというちっぽけな理由で、この『世界』を幾度も繰り返している、ただの愚かで傲慢な――ええ、ただちょっとだけ、他の人より長生きなだけの小娘です。



ですが……非常に――いえ『非情』に単純な話です。

『貴女』は『私』にはなれません。


――ですが、『私』も『貴女』にはなれません。



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それでも。

『私』は『貴女』の【記憶】を理解したいのです。

そして、『私』の世界(VISION)を生きる誰かへと、伝えましょう。

幸いなことに、『私』には、共に歩む仲間がいます。


それは、『私』と鏡合わせのような、ある意味では『私』そのもの。

それは、『私』と共に『新たな希望』を見つけたひと。



――『貴女』の【記憶】を、『私』の生きる世界(VISION)へと。

 ――『私』の【記憶】を、『貴女』の生きる世界(stage)へと。


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『未完成の物語 (Imitative Plot)』


いいえ、それは『模倣』でも、『未完成』でも――そして他の誰でもない。


『貴女』だけの【記憶】なのです。


ですが……『私』に『貴女』の【記憶】を。



『私』の世界(VISION)と。

『貴女』の世界(stage)へと。


今一度、詩にさせてくれませんか?


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"party nite MIX【Re:VISION】"


[MEMOIR / MAINSTREAM HARDCORE]


 Imitative Plot (D.J.Iristear VS. REGINA NIGRA REMIX)


 Remixed by D.J.Iristear VS. REGINA NIGRA



"DDR Mega-IntegratE MIX"


[MEMOIR] 


Imitative Plot (D.J.Irister VS. Ered Nust Remix)


Remixed by D.J.Iristear VS. Ered Nust


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これは、私(イリス)が視た――




『あなた』だけの【物語】。


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さあ、征きましょう――。


『私』は『私』の思うがままに。


『貴方』は『貴方』の思うがままに。


それぞれが生きる、世界の「終着 / 執着」へと――。


偶然――いえ必然でしょうか?

それでも。



――そう、それでも『貴方』の【記憶】は貴方にしか紡げないのです。