2024.08.19|MON
2024.08.19|MON
経済学部では、蘇州大学で経済学の講義や学生との交流会を行うことができる中国研修を実施しております。研修では、海外の文化・習慣・歴史に触れるなど、貴重な体験ができます。2024年度においては残念ながら渡航による研修の実施は中止となりましたが、代替プログラムの一環として日中交流会を開催しました。
7月15日に厦門大学嘉庚学院の学生20人が日本研修の一環として東洋大学を訪れ、経済学部の学生25名と交流会を行いました。
中国語・日本語・英語を使って「積み木式自己紹介」、「嘘つき自己紹介」、「动物怎么叫啊?」、「へんなかんじ」(新しい漢字を作るゲーム)などのゲームを行って親睦を深めた後、厦門大学嘉庚学院の学生から記念品が贈られ、記念品に書かれた中国語の意味を教えてもらいました。交流会後、東洋大学学生が厦門大学嘉庚学院の学生を東洋大学自慢の学食に案内し、一緒に昼食をとりました。
東洋大の学生は中国語を、厦門大嘉庚学院の学生は日本語を勉強していましたが、双方とも実際に使って交流するのは初めての学生もいて、良い経験になったようです。東洋大の一年生は春学期に勉強した自己紹介の表現や、「喜欢(~が好きです)」を使って果敢に自己紹介を試みており、既習文法の定着につながったのではないかと思います。目的なく中国語を学ぶのではなく、中国語を使うと素敵な人たちとつながることができ、新しい世界が広がるということを体験できる機会を、今後も設けていければと考えています。
厦門大学嘉庚学院の学生たちからは「東洋大生は元気で愛すべき人たちでした。交流できてよかったです」、「今回の日本訪問で一番楽しかったイベントの一つでした」と嬉しいコメントをいただきました。以下は、交流会に参加した東洋大生、G. D. さんの体験記です。
~日中交流会で感じたこと~
国際経済学科1年 G. D.
東洋大学に入学してから、多くの海外から来た留学生の友達ができました。もちろん、中国から来た留学生も含まれます。しかし、今回の日中交流会で来てくれた中国の学生たちは二週間の日本研修プログラムで、初めて日本の学生と交流するので緊張していたと思います。安心してください。僕らも緊張しました。でも共通していたことは、この日を楽しみにしていたことと、お互いの言語を学んできたことです。片言でも、通じ合えた時はとてもうれしかったです。レクも盛り上がりました。昼食は学食が美味しいことで有名な東洋大学の六号館の食堂に案内して、東京食堂の鳥めしを食べました。これをチョイスした理由は、僕の好物なのと、この料理はなかなか食べる機会がなく、この大学でしか食べられないと考えたからです。みんなの反応もよく、思わず日本語で「美味しい」と口に出すほど気に入ってくれました。僕も「ハウチー【好吃】(中国語で美味しい)」って言っちゃいました。食事の間、彼らがなぜ日本に興味を持ったのか、日本に来て一番印象に残ったことは何か、逆に僕が中国に興味のあることについても、膝を交えて、主に英語で会話をしました。そんな楽しい時間もやがて終わり、お別れの時間になったときは寂しかったです。でも、いい経験になりました。今後の中国語学習に対する意欲がわき、中国語の資格試験に合格するという目標ができて、文化やサブカルチャーにも、以前より興味を持つようになりました。実際、中国のドラマを最近見ています。今回来てくれた中国の学生たちは、礼儀正しく、律儀で明るく、優しくて、とても良い人ばかりでした。
しかし、日中交流会後の授業で知ったのですが、どうやら彼らは日本に来てから交流会に来るまで、充実した日本研修を楽しんではいたものの、少しだけ嫌な思いをしたこともあったようでした。コロナ禍が明けてから、日本に来る外国人観光客は年々増えてきています。最近テレビやSNSでは、日本を訪れた外国人観光客と観光地とのトラブルのニュースをよく目にします。特に中国からの観光客に対して批判的なニュースやコメントが多いように思います。こうしたことを背景に、彼らの中には観光先で日本人から不愉快な態度をとられた人もいたそうです。今回の交流会を通して特に感じたことは、メディアで報道されるようなマナーの悪い人はほんの一部であって、良い人はたくさんいるということです。これはもちろん、外国を旅行する日本人にも当てはまります。ごく一部の人を取り上げて、その国の人全体にあてはめて批判するのはフェアではありません。
今回の交流会で、日本研修での楽しい思い出を作ってあげることができたなら、本当に嬉しいです。
積み木式自己紹介の説明の様子
「へんなかんじ」(新しい漢字を作るゲーム)様子
今回の取り組みを今後の研修プログラムに活かして、次年度の研修実施に繋げていきたいと考えています。皆さんのご参加をお待ちしております。