国際経済学科 交換留学体験談(カナダブロック大学)

経済学部国際経済学科 平井 快

◆留学したきっかけや留学準備について

 私は2023年8月から2024年4月にかけての8カ月間、カナダのナイアガラ地区に位置するブロック大学にブリッジプログラム(1学期目に留学先大学付属の語学学校で語学を習得し、2学期目に正規科目を履修)で留学していました。中学生の時に行った家族との海外旅行をきっかけに、海外で生活することへの憧れ、英語を習得したいと思うようになり、留学に行くことが夢でした。また、大学2年生のある日、自分の生活に慣れ、どこか勘違いをして満足していた自分に気付き、自分が知らない地に環境を置き、刺激のある生活をしたいと思ったことが最終的に留学を決める後押しとなりました。

「世界中から集まる多様なバックグラウンドを持った人々と異文化交流ができる」、「多国籍な人々の多種多様な夢、人間性を知れる」という好奇心がカナダを選ぶ決め手となりました。留学への準備に関しては、2年生まで何も行動せずに口だけ留学に行きたいといっていた私だったため、この留学プログラムを使える自分の最後のチャンスの3カ月前という直前で動き出しました。そのためIELTSのスコアも短期間では伸びず、どこの大学に行くかのリサーチ、留学応募書類の提出、二次面接のプレゼンテーション準備等、すべてにおいてギリギリで終わらせていたことを今でも覚えています。日本出発当日、空港で経由地であるアメリカの電子ビザをしていないことに気付き、その場で申請して何とかその日に出発したというハプニングもありました。

ブロック大学のキャンパス

カナダ生活

 留学先では、この体験記では書ききれないほどの多くの経験をしました。カナダでの8カ月間、もちろん楽しい思い出もたくさんありますが、悔しい思いをすることも多々ありました。最初の学期の語学学校では最上級クラスに割り当てられ、英語がほぼ話せない状態で留学がスタートしたので、先生の指示を聞き取ることもままならず、授業内のディスカッションやプレゼンテーションでは周りのレベルについていけず、自信を持つこともできず、授業における発言も消極的になることが多く、最初は本当に苦労し悔しい思いをすることが多かったです。しかし、毎日の大量の課題やエッセイ、準備時間1時間のプレゼンテーション、毎日のディスカッションをこなし、流暢に英語を話すクラスメートとレベルの高い恵まれた環境で、自分なりの英語でついていくことで、いつしか自信が生まれ、周りの生徒と対等にディスカッションするまでに成長することができました。語学学校の最後の難易度の高いプレゼンテーションもやり切り、クラスメートと達成感を分かち合ったことは今でも忘れられない時間となりました。

また、その環境で3カ月間やり切ったことは私の大きな自信となりました。前学期はうまくコミュニケーションができず自分の英語力、また自信の無さから思ったように友達ができず、ルームメイトとその他少しの友達に限られていました。より多くの人と関わり、異文化交流をすることが目標であったため、最初の4カ月は楽しくはありながらも、悔しく、情けない、思い悩むことが多い期間でした。そんな自分が嫌で、「自信をもって行動」することに重きを置いた最後の学期、もちろん授業の課題や予習、復習の量は果てしないものでしたが、授業を自分で選択したため前学期に比べて、時間に余裕ができました。

そうした時間を利用して学校で毎日のように行われるイベントに通い、自分から行動することで、気を許す、かけがえのない友人を世界中に作ることができました。世界各国から留学に来ている友人とたくさん遊び、会話することで、本当に多種多様な考え方、バックグラウンド、性格、夢を知ることができました。また、彼らの人間としての自立さ、追求心、確固たる自分の意見、またコミュニケーション能力の高さには大いに刺激を受け、人として尊敬出来る部分、学べることが数多くありました。そのような彼らと図書館に籠もり勉強したこと、夜遅くまで学食で話し明かしたこと、毎週末遊び明かしたこと、一緒に旅行に行ったことなどの大切な思い出、また数えきれないほどの失敗、様々なことを経験して自分の弱さに気付けたこと、いままで経験したことのない悔しさなどすべてが私の一生の財産です。



留学先で出会った友人たち 

◆留学を終えての感想

この留学を通して「行動力」の大切さを学びました。留学に行くと決めたこと、人との関わり、新しい出会いを求めてイベントに参加したくさんの大切な友達を作ることができたこと、英語を伸ばすために毎日決めたことを継続したこと、自分が味わったことのないような悔しさを経験したこと、すべて「行動」が伴わなければ、感じ、学び、経験することができなかったことです。

今、留学を目指す皆さん、考えていても「行動」が伴わなければ口だけで終わりです。行動しなければ分かれないことばかりです。いくら人から話を聞いても自分で経験しなければ身につくことはありません。同じことを経験しても感じ方、受け取り方は人によって違います。まずはどんな小さい事でもいいので、一つ行動に移してみてください。この私の体験談が皆さんの「行動」を一つでも促すことができたらうれしく思います。