2021年度ゼミナール紹介

齊藤ゼミ紹介(3年次専門ゼミ) ~ 財務諸表分析・レポート作成 ~

ゼミナールの目標は社会人基礎力の養成です.ここで想定する社会人基礎力とは,問題に直面した際,その問題がどのようなものであるかを分析して解決策を見つけること,そしてその解決策を周囲にしっかりと伝える能力を指します.分析を行ったり解決策を導いたりするには,問題の背景にある事実関係の把握と,それをもとにした論理的思考が求められます.また導出した解決策を周囲の人々に理解してもらうには,ものごとをわかり易く表現する技術が必要となります.本ゼミナールでは問題解決に必要となる「知識」・「論理的思考」・「表現」を「財務諸表分析」・「プログラミング」・「文章作成」という3つの題材を通じて学ぶ機会を提供しています.

また学期末に行われる発表会(プレゼンテーション)を通じて,学んだことを実際に使いながら,現実の経済や社会を分析することも体験してもらっています.下記はゼミナールに参加した学生の声です.

ゼミナール参加学生の声

Q:ゼミナール(財務諸表分析)に参加することで,どのようなことを学びましたか? 

A:学生①

私は春学期のゼミナールに参加することで企業の比較をより詳細にできるようになった.貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書などの財務諸表を用い,安全性・効率性・収益性などの観点から企業を比較することで,普段の生活では見えにくい企業の一面を捉えることができるようになった.財務諸表を使った分析は,企業研究に役立てることができるため,就職活動は勿論のこと,社会人になった後でも役立つと感じた.

学生②

財務諸表の読み方を学び,ライバル企業同士の経営比較ができるようになった.当初はどちらも同じ業界に属する企業なので,取り上げた2社の間に違いはないと思っていた.しかし財務諸表を分析すると,一方の会社が負債に大きく依存しているのに対し,もう一方は保守的で安全性が高いといった違いを見つけることができた.

学生③

春学期ゼミでは,結果を出すために必要な事を学んだ.2つの企業を比較して1つの答えを出すためには,当該年度の有価証券報告書から得た情報のみならず,それらを過去の情報や業界の平均と照らし合わせる作業が求められる.こういった作業に取り組むことで,1つの情報を確実なものに近づけるために様々な情報を幅広く検討することを体験できた.加えて,作業から得た結果をより確かなものとするために,班のメンバーと協力する必要性も実感できた.

学生④

財務諸表を読み解き,企業の経営状況を明らかにすることを体験できた.様々な用語や計算式を覚え,それらをグループで選んだ企業に当てはめて財務状況を比較した.貸借対照表では安全性の高い会社を見分け,損益計算書では稼ぐ力のある会社を探して,会社本来の姿を露にした.またキャッシュフロー計算書にある営業CF・投資CF・財務CFを読み解き,会社の資金状況を把握した.これらの学習はすべて公表された数値のみを使うものであったため,必ずしも企業の真の姿とはいえないが,一つの指標として活用できることを体感できた.

学生⑤

ゼミナールでは企業の決算書を読み込み,その内容をもとにライバル企業同士の業績を比較した.決算書の見方の学習,テキストを参考にしたグループワークによる問題の作成,他の班が作成した問題を解くことなど,先生のサポートはありつつも自分たち主体で決算書について学べたことは大きかった.

学生⑥

私は春学期のゼミナールで決算書の読み解き方・活用方法を学んだ.まず企業の経営状況を安全性・効率性・収益性といった観点から分析するための指標を学習した.次にそれを踏まえ,2つの製菓企業の決算書を比較した.こういった取り組みを通じて,企業ごとの特色や経年推移などが分析できるようになった.