国際経済学科 交換留学体験談(フィンランド・ヤムク応用科学大学)

経済学部国際経済学科 佐藤勇人

 ◆フィンランドのヤムク応用科学大学に留学したきっかけや留学準備について

私はフィンランドのユバスキュラ(JYVASKYLA)という地域にあるヤムク応用科学大学(JAMK University of Applied Sciences)に1学期(2022年8月から2022年12月まで)の交換留学をしました。応用科学とあるので科学の大学かと思いますが、この際の応用科学は実践的な学習という意味合いを持ちます。

私がこの大学を選んだ理由は大きく2点あります。

1つ目はできるだけ多国籍の方とコミュニケーションをとり、私にはない新たな価値観を発見したいと思ったからです。ヨーロッパでは歴史や移民などの影響から多くの文化を持った方が生活しています。そういったことを経験するためにフィンランドという国を選びました。また、ヤムク大学には50以上の国と地域から留学生を受け入れるため多様な背景を持った学生と一緒に勉強できると思ったからです。

2つ目は非英語圏の英語に触れてみたかったからです。私たちが普段学習している英語はアメリカで使用されている文法や発音が多いです。しかし、これから社会人として働き英語を使う場面でネイティブの人だけではなく第二言語として英語を話される方が多いと考えています。実際に東洋大学の授業で英語が非ネイティブの学生と会話をするとより聞き取ることが難しかったり、その人の母国語による癖があったりすることを感じていました。そのため、そのような環境をより理解したいと思ったのが英語圏ではなく、非英語圏であるフィンランドを選んだ理由です。

留学の準備については早めの準備が大切だと感じています。留学には多くの準備が必要です。留学先への入学の手続きやビザ取得、住居手配、チューターの依頼など、どれかが遅れると、日本を出発することさえできません。最近ではコロナの影響は少なくなってきていますが、また新たな問題が発生する可能性もあるので、綿密な情報収集も大切です。

◆留学先での生活

私はロシアとレバノンの学生とユバスキュラが運営する学生アパートでフラットシェアをしていました。アパートには共有ルームやサウナがあり、現地学生や他国の留学生と交流する多くの機会がありました。生活の中でも授業でも基本的には英語を使用していました。フィンランドでは英語の習熟度が高く、どのお店やサービスでも、ほとんどの方は私がフィンランド語を話せないとわかったら英語に切り替えてくれました。友人や現地の方がいくつもの言語を扱う光景には何度も驚かされました。

大学では言語(英語、フィンランド語)と国際金融やコーポレートファイナンスについての授業を履修していました。金融商品や財務諸表の読み解き方などの知識だけではなく、グループワークを通して他国の学生の考え方に触れたり、英語によるコミュニケーション方法を学んだりすることができました。
環境面では寒く、乾燥していて、日照時間が短く陽が当たらない生活はたまに私をブルーな気持ちにさせました。しかし、人は皆優しく、困ったときはいつもいろんな人に助けていただきました。アパートから友人と見たオーロラは改めて世界のすばらしさを教えてくれました。

ヨーロッパはシェンゲン協定があり多くの国が陸続きであるため休日を利用してフィンランド以外に8ヵ国訪れることができました。隣であるのにどの国も独特の雰囲気と人柄があり良い経験となりました。

◆留学を終えての感想

留学中は苦しい時間はもちろんありましたが、それ以上に貴重な経験ができたと感じています。今まで私にはなかった物事の捉え方を知り、これからより世界を広く捉えることができると思います。文化や生活環境の違いに初めはうまくいかないかもしれませが、数週間、数か月するうちに日常にすることができます。もし留学に興味がある人はぜひ参加してほしいと思います。新しい挑戦はあなたに良い経験をもたらしてくれます。

JYVASKYLAのモニュメントがある公園

アパートから見たオーロラ