過去3年にわたり本学会企画室とも連携して総合大会時にシンポジウムを企画しています。2012年岡山では約60名、2013年岐阜では約100名と学会員の関心が高まり、2014年3月は新潟での大会が予定されています。
こうしたシンポジウムが地方開催となり首都圏の皆様にご参加いただく機会が少ないことを考慮して12月15日に東京でフォーラムを開催しました。将来教育への寄与を目指す大学生や、イノベーションフロンティアの研究や活動を支援する研究・技術計画学会とも連携、3年を時限とした調査中心の研究会活動に一区切りつけた後の、新たな活動の展開の模索も図りました。
このフォーラムでは、高校の先生が取り組まれている授業改善の実践の中から、①グループでの討論をベースにしたアクティブラーニング(AL)授業、②地域との連携を通して社会の中での自立を促すキャリア教育、③i-padなどの情報機器の活用を通した学校や授業の改革、④これらを支援するボランティアやベンチャーの活動の紹介をいただきました。これら仲間、対話、ICT等の力を活用した学ぶ意欲を高める方向を確認した後、幸福感に裏付けされた“楽しい学び”をゴールとする社会システムデザインについて、大学の先生を含めたパネル討論を行いました。またプレイベントとしてシステム思考により教育の課題を議論するワークショップを実施、当日は可視化した図を学生が紹介しました。
これらを通して、先生による生徒の学びの意欲を高める実践には、幸福に通じる自己実現や繋がりを確認することができました。AL(アクティブラーニング)のグループワークの効果は繋がりの力の発揮されたもので、白熱教室での冒頭と同様な設問、フォローは教員の大切なスキルとして関心を呼び、多くの質問が寄せられました。一斉授業の限界を破るこうした工夫、そのノウハウの共有は、ICTで支援できることを確認しました。
討論には77名 (学生12名、首都圏以外10名)、懇親会にも38名(関係者15名、学生8名)が参加、フェイスブックからの申し込みは70名に及び、終了後の感想や意見の投稿が見られ、フェイスブックの力を感じます。また51名が回答してくれたアンケートでは60%以上が高い満足感が確認できました。継続は力なり、今後の繋がりの広がりにより「協創」することを楽しみにしています。