投稿日: Feb 27, 2014 1:48:37 PM
<狙い>
6月に就任した電子情報通信学会の井上会長は、「by ICT」による社会の課題解決への寄与を強調されています。震災と機を同じくしてスタートした本研究会は、東北大電気・情報系学科と高校進路指導の先生との繋がりの上に、技術でなく人中心に情報通信の役割や魅力を生徒に伝え、学びの意欲を向上させる方策を探してきました。その意味で会長の目指すところを先取りしたと言えます。しかし教育分野でのICTの活用を眺めてみると、SNSなどの情報環境の変化から大きく取り残され、学校の先生の関心もリテラシーも高いとは言えず、逆に安全への警戒心から距離を置く傾向もみられます。
GDPの成長は幸福感に繋がらず、物の豊かさに代わって心の豊かさが求められ、多様化した生徒の状況に応じた学び支援の教育システムが必要となっています。こうした社会システムのデザインに当たっては、生徒を把握、先生の知を共有するコミュニティ活動が前提となります。この1年間、FBやボランティアのワークショップを通して首都圏での一般市民にも繋がりも広め、学生や他の学会との連携も模索してきました。
現在学校の先生の関心あるキーワードは、アクティブラーニング(AL) 、反転授業、キャリア教育などです。知識伝達から生きる力、すなわち自ら考え行動する力育成の必要性を反映した結果です。このための場作り、コンテンツの提供がこの成否の鍵です。このために、学校ではICTをどのように活用できるのでしょうか?
今回のシンポジウムでは、大学、高校、小学校の先生から学びの意欲向上への実践や体験を通した知見を伺い、ICTによる支援を中心に、教育の未来像について一緒に考えます。様々な分野の方々と対話を通し、会員の皆様が新しい社会システムのデザイン、イノベーション実現への道を探す場となれば幸いです。多くの皆様のご参加をお待ちしています。