2026.8.6 ③
8/7更新:文京区社会福祉協議会 地域連携ステーション「フミコム」(ボランティア担当)が、「令和8年熊本地震に伴う災害ボランティア活動助成」の募集を開始しました。文京区在学・在住・在勤の方が対象です。
8/6更新:文京区社会福祉協議会が「街頭募金ボランティア」を募集します。
熊本県熊本地方震源とする、M7.1の地震が発生し、大きな被害をもたらしています。
このたびの地震により、被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。
「何かできることはないでしょうか」。
そのように思い、行動を模索してくださっている学生の皆さんに、ここでは今回の災害の今のところの状況と、災害ボランティア活動の基本について、知っておくとよい情報についてまとめてみました。(必要に応じて、更新していきます)
これから大学の夏季特別休暇期間に入り、ボランティア支援室も8月17日まで閉室となりますが、「何かしたい」と思っていただいたなら、再開後にぜひボランティア支援室に相談にきてください。「何かしたい」の裏側にある「もやもや」を相談することで自身の気持ちを整理することにつながったりするだけでなく、ボランティア支援室に情報を集約することで、必要な資源をつなぐきっかけになるからです。
0:今回の地震について
10年前に発生した「平成28年熊本地震」では、震度7の地震が2回発生し、益城町をはじめとする熊本市近郊で大きな被害が発生しました。一方その5年前の2011年、太平洋沿岸500kmほどに及ぶ被害をもたらした東日本大震災と比較すると、局所的な災害であったともいえます。
今回は主に、熊本市より南の八代市や、宇城市などで大きな被害が発生しているようです。家屋の倒壊をはじめ、その後の余震による2次被害もみられます。
一方で、熊本市内においても地震発生直後は断水もありましたが、10年前の災害と比べて、電気・水道の回復は早かったそうです。
このことを踏まえた上で、災害ボランティア活動に関わってみたいと考えている人は、以下のことを考え、準備をしてみることを勧めます。
1) 募金などではなく、現地にいくことの意味をどこに見出すか?
「ボランティア活動」だけが支援の形ではありません。現地にとっていま、求められている支援とは何か?をよく考えてみてください。
2)「誰が」「いつ」「どのように」関わるか。
以下に挙げるように、大規模災害後はフェーズが変化していきます。ボランティアの受け入れがはじまった場合でも、時期によって求められる活動は変わります。
災害ボランティア活動は、がれき撤去だけではありません。「いつ」どのフェーズに、「九州から遠く離れた関東に住む」自分の出番があるのかを冷静に考えてみることも大切です。
1:大規模災害時のフェーズ展開
一般的に今回のような大規模災害が発生すると、以下のように段階(フェーズ)が移行していきます。
このことを大掴みに理解しておくことにより、いま求められている支援はどのようなものなのか、もしあなたがボランティア活動をする場合に活躍できる出番はどの段階なのか?ということを当てはめて確認することができます。
・緊急救援・人命救助期
一般的に災害発生から72時間(3日間)は、自衛隊や消防などのスペシャリストが、人命救助を最優先にあたる時間帯とされています。この段階では、一般的には災害ボランティア活動を行うには時期尚早です。
また同時に被災地域では、被害状況の把握などが行われ、その流れの中で自治体との協定に基づき、当地の社会福祉協議会を中心に「災害ボランティアセンター」が立ち上がります。
災害ボランティアセンターが立ち上がると、被災された方のニーズ把握が行われ、このニーズに基づいてボランティアの募集がはじまっていきます。
・緊急援助期
災害ボランティアセンターが立ち上がってボランティアの受け入れが自治体レベルではじまると、いわゆるがれき撤去や泥かきといった、物流・移動のための動線の確保や、災害によって被害を受けた建物や家屋などの物理的な復旧作業が中心的に行われる段階に移行します。
また、救援物資の仕分けや、食糧の炊き出し、災害ボランティアセンターの受付補助などのニーズに対応する場面もあります。
・生活復旧期〜コミュニティ形成期
避難生活から、応急仮設住宅などの整備がはじまる頃になると、仮設住宅集会所などにおけるサロン活動・交流活動や、子どもたちの遊び・学習支援、居場所づくりといったニーズが増えてきます。
・復興期
徐々にボランティアニーズは減少し、以後は災害の記憶を風化させないための伝承活動や、観光振興・地域創生といったステージへと移行していきます。災害ボランティアセンターは、徐々に閉所し、通常の社会福祉協議会ボランティアセンターとして、ボランティア募集や生活支援を行うようになります。
※参考文献 山本克彦編著「災害ボランティア入門〜実戦から学ぶ災害ソーシャルワーク〜」(ミネルヴァ書房、2018)
https://www.minervashobo.co.jp/book/b353602.html
2:情報収集
① 被災者支援・災害ボランティア活動関連ポータルサイトの活用
以下のページに、被災自治体関連情報、国及び地方公共団体による支援情報、募金情報、災害ボランティア情報などが随時更新される形で掲載されていきます。
それぞれ、ポータルサイトの性格を有しているため、ページの先にさまざまなリンクがあります。情報収集に役立ててください。
(1) 全国社会福祉協議会(全社協)被災者支援・災害ボランティア情報
※今回の「令和8年熊本地震」の特設ページが設けられています。
(2) 東京ボランティア・市民活動センター「ボラ市民ウェブ」災害情報「令和8年熊本地震について」
https://www.tvac.or.jp/news/51208
② 各種SNSによる情報収集
自治体、各地域で設置される災害ボランティアセンター、NGO/NPOなどのSNS(Xのほか、Facebookが多いようです)で、最新情報を発信しています。必要に応じて、フォローや「いいね!」をすることで、効率的に情報収集をすることができます。
※情報収集をし過ぎて、情報過多に陥ることや、気分の落ち込みなどには、くれぐれも留意してください。
③ 情報の拡散について
SNSなどにより情報の拡散を行う際には、その情報が正しい情報なのかどうか、疑いの目を向けながら慎重に行ってください。
災害時には「デマ」など、偽情報も多数流布され、今回も既に注意喚起が行われています。
情報の出所、ダブルチェックなどを行うなど、投稿にあたってはくれぐれも慎重に。
3:募金・物資による支援
① 募金について
日本非営利組織評価センター(JCNE)業務執行理事の山田泰久さんのCANPANブログに、募金先に関する情報を詳細にまとめて掲載されています。
ここでも触れられていますが、ひとくちに災害救援目的の募金といっても、大きく二つに大別されます。
「支援金(活動支援金)」と、「義援金(義捐金)」です。
支援金は、被災地域において活動するNGO/NPOなどの団体の活動資金となるものです。団体に直接資金が届けられるため、即時性が高い支援となります。
義援金は、被災された方に直接届けられる、お見舞金の性格をもつものです。(コンビニの募金箱で「義援金募金」として設置されているものをよく見かけます。他に日本赤十字社が窓口となっている義援金などが知られています)
義援金は、被災地域の「義援金配分委員会」というところに集約されたのち、配分方法を検討した上で被災された方に届けられます。つまり、時間を一定以上要するということです。
また義援金は、どこから募金を行ったとしても、最終的には配分委員会に集約されるため、行き先は同じです。
募金は「意思あるお金を託す」行為であり、「社会参加」の手段の一つです。
ボランティア活動に行けなくても、募金という手段で「社会参加」することができます。
② 物資支援について
SNSなどでは、物資の支援をよびかける投稿も見られます。
直接顔の見える相手や組織に、直接手渡すことは有効ですが、顔の見えない相手であったり、あなた自身の思い込みにより一方的に物資を送ってしまうと、かえって現地の迷惑になってしまうことがあります。
資金による支援が無難とされているのは、それが本当に必要なものに、形をかえることができるからです。
※参考 認定NPO法人レスキューストックヤード「支援物資等を提供する」
https://rsy-nagoya.com/volunteer/sizai.html
4:災害ボランティア活動
※現地の受け入れ状況・ボランティア参加条件を確認し、「現地のための支援」をよく考えた上で参加を検討してください。
① 「災害ボランティア活動」といってもいろいろ!
「災害ボランティア活動」というと、体力勝負で、がれき撤去や泥かきなどの力仕事が中心であるというイメージをもたれがちです。
しかし、実際にはそれだけでなく、さまざまな関わり方があります。炊き出しで食事をつくる、避難所の子どもたちの遊び相手をする、届けられた物資の仕分けをする、災害ボランティアセンターの受付補助をする、などです。
(このあたりは、災害ボランティアセンターの受付で、あなた自身の活動ニーズに基づきマッチングが試みられます)
また、大規模災害が発生すると「すぐに何かしたい」と思いがちですが、「すぐに何かがしたい」ということと「すぐに何かができる」ということとは異なります。
出番は人それぞれ。もしかしたら、少し時間が経ってからの方が、あなたの得意なことや関わってみたい形で、被災された地域の方の力になれるかも知れません。
② ボランティア保険(ボランティア活動保険)について
(1) 加入方法
ボランティア活動は「労働」ではありません。よって、「労災」が適用になりません。
しかし、残念なことに過去、ボランティア活動の結果、死亡事故に発展してしまったという事例がありました。
このことに対応するために生まれたのが「ボランティア保険」制度です。
活動中に偶発的に発生した事故等でケガをしたり、重傷を負ったりしてしまった場合に補償の対象となります。
ボランティア保険は、都道府県・市区町村の社会福祉協議会ボランティアセンターで加入することができます。
ただ、ボランティアセンターの窓口によっては、平日のみ、17:00までというところも少なくありません。
東京都の場合、飯田橋にある「東京ボランティア・市民活動センター」では、土曜日21:00まで、日曜日も17:00までボランティア保険の加入受付に対応しています。(なお、月曜日と祝日は休館日です)
また、今回のような地震災害の場合、余震や津波による活動中の被害が懸念されます。
そうしたことに対応するのが、ボランティア保険の「天災プラン」です。(「天災プランA」の場合、年間の保険料は600円です)
(ボランティア活動によっては、天災プランの最上位のものに加入することが参加の条件になっているものもあります。東京都の「天災プランC」の年間保険料は1400円です)
・東京ボランティア・市民活動センター「ボランティア保険(天災コース)」
https://www.tvac.or.jp/vhokensaigai.html
・東京都「ボランティア保険」(有限会社東京福祉企画)
http://www.tokyo-fk.com/volunteer/volunteer.html
※東京都以外の社協の場合は、「ボランティア活動保険」という名称になっており、一部プラン・料金に違いがあります。
なお、どちらに加入することもできます。
https://www.fukushihoken.co.jp/fukushi/front/council/volunteer_activities.html
基本的にネットでの保険加入はできませんが、大規模災害時に例外的に加入できるようになることがあります。
(2) 被災地域に行く前に加入する
ボランティア保険は、現地に行く前に加入しましょう。以下の理由からです。
・被災地域の災害ボランティアセンターの負担軽減のため。
・原則として、加入した翌日から有効になるため。(ただし、災害時に例外的に即時有効になることがあります)
・ボランティア保険は、自宅を出てから現地に行くまで(現地から自宅に帰ってくるまで)も有効となるため。
③ 活動中止になることも
災害ボランティア活動は、二次災害を防ぐために、基本的に雨天・荒天時には中止になります。
また、マッチング不成立で、現地に想いをもって赴いたものの、何もできず帰ることになってしまう・・・
そんな場面も、もしかしたらあるかも知れません。
しかし、「もしかしたら状況が急変しニーズが発生して活動が生まれたりすることもあり得ます。その時には「そこにあなたがいること」が、大きな力になります。
想いをもって現地に駆けつけたのであれば、そのことには大いに誇りをもってもらえたらと思います。
5:活動中・活動後に気をつけるべきこと
① 惨事ストレス
写真や映像で見る以上に、被災した地域で見る光景は、ショッキングなものであると思います。
また、被災された方に寄り添う中で、被災体験についてお話しを伺う中で、共感のあまり自ら抱え込んでしまい、重度の場合PTSDを発症することもあります。
このような事象を「惨事ストレス」と呼びます。活動から帰ってきてから、ショッキングな体験を思い出すことでこうした状況に陥ることもあります。
惨事ストレスへの対策は、まずこうしたストレスがあることそのものを知ることです。その上で、
・(活動中の場合は)無理をして活動を続けないこと
・気分転換して、気を紛らわせること
・友人、家族その他、大切な人と一緒に過ごしたり、話せるようであれば話を聞いてもらったりすることなどが挙げられます。
② ハラスメント
現地での活動中その他の場面において、性的被害やその他学生であることに起因したハラスメント被害にも十分注意が必要です。
自分で自身の身を守ることはもちろん、ボランティアリーダーや信頼できる方に相談できるような関係性を築いておくことで、こうした状況へ対応することにつながります。
6:その他
① 上記に記載したことは、状況の変化等に伴い、内容を変更することがありますので、予めご了承ください。
② もし、実際に災害ボランティア活動に参加されたのであれば、ぜひ行ってきた時の話をボランティア支援室まで寄せていただけたら、とても嬉しいです。お待ちしています。
2026.8.4 ①
学生の皆様へ
2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震により、犠牲となられた方々に心よりお悔み申し上げるとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
被災地では余震が続いており、ボランティアの受け入れ態勢も整っていない状況です。安全確保の観点ならびに現地への負担軽減のため、当面の間、現地でのボランティア活動等は自粛いただきますようお願いいたします。
現在は「正確な情報の収集」と「今後の準備」を行う期間と捉え、下記の関連Webサイト等を参考に事前登録や情報確認に努めてください。今後、必要な情報については、適宜ボランティア支援室学内情報サイトにてお知らせいたします。
なお、現時点で可能な支援策として「義援金・募金」がございます。支援を希望される方は、以下の公的機関や各種団体の案内をご確認のうえ、ご協力をお願いいたします。
1. 募金・義援金窓口
日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/20260731/
日本財団
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/information/2026/20260729-124226.html
熊本県
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/27/274572.html
熊本県共同募金会(赤い羽根)
https://www.akaihane-kumamoto.jp/2026/07/31/3936/
2. ボランティア関連情報
熊本県社会福祉協議会(ボランティアセンター)
https://www.fukushi-kumamoto.or.jp/pages/291/detail=1/b_id=4334/r_id=2213
※各自治体の受け入れ態勢は準備が整い次第、順次更新されます。
日本財団ボランティアセンター(ぼかつ)
[ボランティア情報ページ①] https://vokatsu.jp/volunteer/1785735236632x806147609006702600/
[ボランティア情報ページ②] https://vokatsu.jp/volunteer/1785737004721x788691339878858800/
2026年8月4日 社会貢献センター事務室(ボランティア支援室)