4/28・4/29

4/28(日)の活動詳細

Hさん宅での片付け作業

2階から1階へ階段を使って箪笥などの大きな家具を降ろす作業や、衣服などの仕分け作業を行った。力仕事が多く量も多いため1人での作業は大変難しく、多くの人の力が必要だ。物にはひとつひとつにHさんの思い入れがあるため、捨てるのが心苦しそうであった。また、まだ震災で崩れてしまった自宅の現状を受け入れられてない様子であった。2階から1階へ荷物を下ろす作業は、腰への負担が大きいほか、傾斜が急なため、転落したり荷崩れ (タンスの中の物が滑り落ちたりする)を起こす場合があるため慎重に行う必要がある。2人で運ぶ際は階段を一段一段降りる際に、声掛けを工夫していく必要があると感じた。

Sさん宅での片付け作業

Sさんは温厚で愉快な方だった。Sさん本人は避難所で生活しており、被災後も地域住民の関わりを大切にし、助け合うような形で復興に取り組んでいた。Sさんの職場(宿泊施設)は一部取り壊しという形となっている。家が広いため片付けに手間を要するようだ。Sさんが、ボランティアに携わってくれたNPOの方々や、地域住民も巻き込んで打ち上げをしたいとおっしゃっていた。この街を復興する全ての人が、地域住民を中心として互いに信頼し合い同じ目標に向かっているのだと感じた。

ありんこでの活動

「ありんこ」は、子どもの遊び場である。入場開始時には交通整理から始まり、シャンティさんが用意した洋服の品出し、ミッションをクリアしたら貰える景品交換を行い、子どもたちや親御さんとの時間を楽しんだ。ボランティアにはNPOかけはしさん、輪島市に在住の瓦職人トシさん、新見公立大学の学生の方々と、にいみ木のおもちゃの会の藤本忠男さん、長野からのボランティアのりんたろうさんらが参加していた。藤本さんいわく、アトラクションやアミューズメントを通じて子どもに笑顔になってもらうこと、書道アートやダンス、ピアノなど学生が自らのスキル発揮できる環境作ることをモットーにしているという。
子どもたちや親御さんは表情に曇りがなく、今回のイベントを存分に楽しんで頂いた。継続的に行われるこのような活動が、親子世代の活力になっていると確信的に感じた。

Mさん宅での片付け作業

活動は4人で行った。家の解体が決定しているMさん宅は、広く欠損しており、階段は歩く度にきしんだりぐらついたりした。1日を通して屋内の大型家具の外への持ち出し、災害ごみと残すものの仕分けを行った。Mさんの運転する軽トラックに同乗し、家具類の処分や倉庫への搬入を手伝った。Mさんの家庭が金物屋と建築資材店(現在で3代目)を営んでいるということもあり、大型の家具を運ぶことが多かった。屋内の損壊の規模の割に大きな傷のない家具(タンス、下駄箱、棚など)が多く、家の解体後もそれらを残したいと思っているそう。Mさん一家のお話によると、17年前の大きな地震でも住宅に深刻な被害を受けたという。Mさんは地震での被害と同様に、現地の急速な過疎化にも深刻な悩みを抱いている様子だった。Mさんの家だけでなく、近所の方々のほとんどが高齢にも関わらず、積極的に復興作業に取り組んでいる。しかし、心身的な負担を考慮すると、体力のある若い世代を現地に多く派遣できるかどうかが課題のひとつであると感じた。

4/29)の活動詳細

セントラルキッチンでの活動

元々ある野菜やあるもの(お肉など)だけで、お弁当を228名分作った。普段はもっと多いそうで、最大で450食作ることもあるそうだ。食材の量は多くなく、特定の料理を作るというよりも、有り物で作れるものを作ったという感じだった。作る時も切り方など指示をいただき、その通りに野菜をカットしたり、お肉を切ったりした。お弁当を詰めることが非常に難しく、足りなくならないように、余りすぎないようにと頑張ったが、大量に余ってしまった。(元々多めに作られていたのかもしれない。)料理の補助には地元の被災された方々が、アルバイトとして参加されていた。全員で協力して料理を作り、お弁当に詰め、配達までしていた。
アルバイトの方の話によると、初めの大きな地震では、自宅の内側にヒビが入り、余震でヒビが悪化したことにより崩れてしまったという。水を汲みに行きたいが、水汲み場が自宅から遠いため水を手に入れることが困難になり、住むことも難しくなってしまった。
別のアルバイトの方は、被災してしまったことにより、「趣味などを行うことができず、暇になってしまった」という。このようなアルバイトの場があることによって、地域住民の方々と交流の機会が生まれ、気を紛らわすことができると話されていた。

Tさん宅での片付け作業

午前は8人、午後は4人で行われた。Tさん宅は取り壊すことを希望している。私たちは家具家電の搬入や物の分別、掃除などを行った。Tさん宅は比較的物が多く、Tさん自身が把握していない物の分別が多くあり、何を捨てるか捨てないか一つ一つ丁寧に聞いて判断する必要があった。また、家具の損壊もあり、複数人いなければ外に搬出できなかった。残すかどうかの確認をとる際、作業の効率化を求めるあまり、私たちがTさんにずっと質問し続ける状態になり、Tさんにストレスを与えてしまうため、配慮した上で自分達に出来得る最善の行動を選択する必要があった。
Tさんは現在避難所で生活しており、仕事が休みの日などを使って片付けているという。仏壇に置かれた仏具などの仕分けは、Tさんのお母さまも一緒に見て判断する必要があるため、それらはお二人揃っていなければ片付けが出来ない。今日は全ての作業を終えることができなかったので、次回は寝室の物品の搬出から行う予定。修復作業が速いに越したことはないが、所有者本人の判断を確認する必要がある。そのため、支援者と依頼者の両者がストレスなく作業を続ける活動ペースを探ることに、折り合いの難しさを感じた。

Oさん宅での片付け作業

Oさんは他県へ二次避難している。家の中と家の前に置いてあるものの整理、庭に落ちている瓦とガラスの撤去を行った。瓦はおそらく地震が起きた当時のまま残されており、植木の下や床に散らばっていた。最初は手で袋に詰めていたが、スコップを使うと効率が良いというアドバイスをいただいたので作業効率が上がった。庭の瓦は、取り出すのが困難な植木の下を除いて除去が完了し、庭を見回してみるとビフォーアフターに感動を覚えた。自分たちの努力の成果が形になって表れることの喜びと、効率よく作業することの大切さを知った。ガラスの撤去は、すごく細かいガラスを見つけて撤去するという地道なものだったが、住民の方が怪我をしてしまうことを考えると、とても集中して作業を行う必要があった。「このままだったらどうなるんだろう?」と想像して取り組むことが出来た。
また、家の中の壁を運搬し、その後は割れた食器の片付けを行った。家の前に不要なものを出して分別して捨てるというのが今日の主な作業であったが、捨てるもののを判断することができず、作業が度々止まってしまい、難しさを感じた。