1)活動日程 2025年4月28日(月)~5月2日(金) ※最終日は移動日
2)活動場所 大坊生活改善センター、輪島VC、ピースウィンズジャパン、ピースボート他
3)活動内容 交流会、清掃、家財撤去・分別
4)活動人数 学生4名、教職員2名 合計6名
ピースウィンズジャパン
交流会
・能登地震、水害を乗り越えて生きているという実感が湧いた。悲惨な状況にもかかわらず「生きていかなければ」という思いがふつふつと伝わった。
・最近の1日の様子を聞いたところ、皆一斉に「畑をやっている」と答えてくださった。最近始めたそうで芋は育てやすいとか、サニーレタスを育てているなど沢山話してくださった。皆地震から無事だったことに感謝し、生きようと頑張っているように感じた。今日は生きていることに感謝しないといけないと思わせてくれた1日だった。
・高齢者が中心になっている仮設住宅の中で、自分たちのような若い人たちが来て一緒にお話をすることで良い刺激になり、自分たちにとっても普段関わらない年代の人と関わることができ、良い経験となった。また、過疎地域に長く住んでいる現地の人達と交流をすることで、色々な事を知ることができた。
・まず未だに道路などの修復が全く終わってないことに衝撃を受けた。去年の夏にボランティアに行ったがその当時とほとんど変わらず驚いた。豪雨でゼロからのスタートとなったのと、時間の経過によるボランティアの減少などの影響で復興があまり進まなかったのだとは思うが、全く進んでいない状況を見ると、能登の復興に力を入れていないのではないかと悲しみや怒りを感じた。
交流会では、細かな準備不足はあったものの、春季の交流会のフィードバックを活用したおかげで自分が思っていた以上に盛り上がり、来てくださった方々との会話も弾み大成功だった。クイズも能登関連の問題をメインに取り上げたことで皆さんとても楽しそうにクイズを受けていたような感じがした。会話の中で、「孫と話している気持ちがして嬉しい」と仰る方もいて、若い人との交流も心の癒しになるということに気づいた。
また、家庭菜園を初めて楽しいと仰ってた方がいて、地震や豪雨などの避難生活という非日常的な生活からだんだんと日常を取り戻しているのを実感することができた。まだまだ1日目であるが様々な課題や発見があり、とても有意義な1日であった。
・珠洲には災害の爪痕がしっかりと残っており、それを実際に見ることで、改めて復興支援の大切さを感じました。最初、能登半島地震の被害についてのお話はセンシティブな話題であるため、避けるべきか迷っていました。しかし、みなさんと話し、地震についてのお話も聞かせていただくなかで、前向きであることが印象に残りました。能登半島地震のことはしっかりと受け止めた上で、また新しい1歩を踏み出しているように感じました。そして、みなさん珠洲が大好きなんだなということに、お話を聞く中で気づきました。
重蔵神社
お祭りの手伝い(子供ゲームコーナー)
・今回の活動は風が強く、雨も降っていたのであまりお祭りに来て下さる方々はいないと思っていたが、子どもを中心に、多くの人たちが参加してくださり、地域内のコミュニティが上手に出来ているのだと感じた。
準備では、細かなミスはあったものの、周りを見て今はどのような行動を取れば良いのかを考えて行動し、指示も出すことができたので良かったと思う。また天候の影響で行うことが出来なかった活動も臨機応変に対応することができたのではないかと感じた。 レクでは子どもも大人も楽しんで活動している姿を見てとても嬉しかった。元気いっぱいな子どもが沢山いて、それを見ることで地域活性化にも繋がるのではないかと感じた。
金沢大学とも沢山話すことができて良かった。彼らはサークルとして活動しており、自分たちのような団体とは違い、サークルならではのメリットがあったり、彼らが行っている活動の話を聴けたりなど、沢山学ぶことができ、次の団体活動にも活かせるようなものを吸収することができた。また、彼らと一緒にまた活動したり、ミーティングなどを行ったりして、継続的な交流を行っていきたいと思った。
・お祭りは震災があったことを忘れさせるようないい意味で日常を感じる時間であった。「復興を目指す」のではなく、「日常を創り直す」とか「新たな日常を創る」ために頑張っているように感じた。この経験から、継続的な支援を続けていきたいと再び考えるようになった。
・復興には若い力(特に子どもたち)が必要不可欠であるということに改めて気づきました。子どもたちにはみんな個性があり、また、何事にも前向きだったり楽しそうだったりしている姿が印象的でした。子どもたちと関わる中で新鮮な気持ちになることが出来ました。子どもたちがいると街の方々も復興を頑張ろうとなるし、それで成果が出て街に活気が戻れば、県外の方も戻ってくる可能性も高まり良いことだなと思います。雨もあったなか、子どもの数は想像以上に多かったです。最後に、神社は地域の人々を繋げる場所でもあり、災害時や何かの時には人と人との繋がりがとても大切であると再認識しました。
・雨天、強風、寒さの中、学生たちは大変頑張ってい活動をしていた。考えたゲームもいくつかは実施できない状況の中でも可能な限り工夫をしていた。天候の関係か、来場者も早々に帰宅してしまう中で、本学のブースも14:30には閉めざる得ない状況となった。来場した子供たちは楽しく過ごせたのではないかと思う。
日々ミーティングで感想等を聞いていると、「完璧にしないといけない」という気持ちが大きく出ていて、自己評価が低い傾向がある。「学生は失敗して成長する」ことを話ししながら、思いっきり活動をしてもらいたい。(教職員)
珠洲市個人宅
解体予定の家屋より家財だし及び不用品処理
・今日はとても暑かったですが、みんなで助け合いながらゴミや部屋の整理・掃除をして、イベントの内容も盛りだくさんで、とても楽しくて充実した一日でした。
・今回は初めてボランティア活動らしいことをした。とても年期のある家で思いをめぐらせながら作業をした。立派な掛け軸や、漆塗りの器、昔ながらの家具、家電、蔵など、趣のある家屋だった。こんなに貴重なものまで捨ててしまうのだという残念な気持ちがあった。しかし、それらも捨ててしまっても良いと簡単に家主の人は言った。本当は残しておきたいものも捨てる決断をするまで追い込まれ、そうせざるを得ないような状況なのだと思った。そんな中、私たちが作業をする上で必要なことは「感謝の気持ちをもってやること」だと思った。淡々とこなすだけではなく、ありがとうという気持ちをものの一つ一つに心の中で声をかけながらやると今まで住んでいた方も私たちの作業の安全を見守ってくださっている気がすると思った。
・他人のお宅の私物を捨てることは抵抗があり心が痛む場面もありました。ただ、依頼主の方のためになれるなら意味のあることだと思いました。そして、損傷具合の判定が厳しいと感じました。今回のような片付けも、緊急度の高いところや支援センターに近い場所から優先になる傾向があると感じ、震災から1年以上経ってもなかなか綺麗な状態するのは難しいのだと改めて気づくことが出来ました。
・今回は第1グループと初めての共同作業で、交流することができて良かった。最初は何も考えずにただ家屋の中にあるものを出していたが全員が同じ所をやってしまい、また分別もしないでスペースがある所にただ置いていたので凄く効率が悪かった。しかし午後からはきちんと話し合いをして効率よく動く事が出来たので良かった。Hさんと一緒にゴミ回収センターに行った時、様々な話を聴くことができた。1.5次避難所のことなど話を聴くことができて良かったし、大学の講義や教科書が全て正しいとは限らず、実際に行わないと分からないこともあるのだと再認識した。
・学生は①②グループで協力して作業を進めていた。個人情報の含まれる書類や思い出の品などはまとめてオーナーに確認するなど、気づかいをしながらの作業をきちんと行っていた。自分自身が、午後の終わり間際に作業の慣れからか、ケガをしかけたことがあった。学生の安全のみならず自分自身の安全にも配慮して、全員が無事に活動を終えられるように注意していきたい。(教職員)
・今回、初めて被災地ボランティアらしい活動を行った。いざ自分自身がその場で活動をするとなると、いろいろ思うところもあり、考えさせられた。被災ごみの集積場への運搬に同行した際に、きちんと分別を行う必要があることに驚いた。珠洲市内では処理ができないため、被災ごみは集積場隣接の港から処理を受け入れしてくれるところに運搬していると伺った。おそらく、自分たちの市内での処理ができず、他所へ処理依頼をしていることからきちんと分別して運搬をしているのではないかと感じた。(教職員)
珠洲市内個人宅の倉庫
倉庫内の家財整理、廃棄
・今回は、珠洲のお米農家さんの納屋を片付けた。最初はタンクや、籾殻など様々なものが散乱していてゆかが見えない状況だったが、黙々と作業をしているうちに床が見え、綺麗に整理整頓ができた。とてもスッキリした気持ちになったのと、誰かのために行動できた満足感が得られた。
・今回は家ではなく、倉庫の整理を行ったので、昨日とはまた違う意味で大変だった。2階を片付けている時は床が落ちそうで大変だったの、安全を心掛けて行うことができた。昨日の反省を活かして分担して行うことができたので良かったと思う。最後にピースウィンズの方から夏の子どもの居場所作りについて話を聞くことが出来たので、夏に向けてコーディネートしていきたいと思った。また、引率の職員との会話の中で福祉の中でも様々な分野でこの災害と繋げることができると感じ、これからの団体運営にも活かしていこうと思えた。
・今日はみんなで一緒にさまざまな活動や交流を行いました。体力的には少し疲れましたが、それ以上にとても楽しく、仲間との絆も深まって、充実した一日になりました。普段あまり話す機会がなかった人とも交流できて、新しい発見や学びもたくさんありました。本当に参加してよかったと思います。
・最初に納屋を見た時、住まいを優先してやった方がいいのにと思いました。しかし、全体の作業を通して考えは一変しました。納屋でも誰かの思い出の場所である、また、いつか片付けをしないと動物や生き物、雨などでリスクが高まるということに気づくことが出来ました。昨日は精神的な疲労が大きく、今日は体力的な疲労が溜まった1日となりました。ただ、最後に納屋の関係者の方が来てくださった時に綺麗になったと喜んでくださり、やって良かったなと思いました。
・最終日となり、学生たちも打ち解けてきて作業の協力がよくできていた。ただ、それが「内輪向け」に傾くこともあり、家主様やピースウィズジャパンの方との会話が減ってしまった時があったことが残念な点である。ピースウィズジャパンのHさんのパワフルさに感心しつつ「なぜこの活動を行っているのか」など掘り下げた質問を今後は投げかけてもらえるとよい。(教職員)
・昨日とは異なり、納屋の片付けにあたりピースウィンズジャパンの担当者がずっと現場にいることができず、現場での対応や廃棄処理場への運搬(トラックへの荷物積み込みから廃棄処理場へのトラック運転等)をほぼすべて大学側に任されての活動となった。他の対応場所への対応や関係各所との会議等、復興支援を行う側も人手が足りない状況であると感じた。(教職員)
・今回は豪雨前の活動を含めて2回目の活動でした。自分の中で豪雨の被害は地震より大きくないだろうと思っていたが、木造建築が多く雨漏りによる倒壊など被害がとても甚大であったと感じました。また珠洲の海も豪雨前と変わってしまい、災害は綺麗な美しいものも一瞬で姿を変えさせることができるということに改めて気が付きました。輪島は今回が初めてで、朝市を見た時は被害が甚大すぎて言葉が出なかったです。地震から1年以上経っているものの、未だに道路や建築物がそのままであることが残念であると思いました。過疎地域で人手が足りず、それに豪雨の被害も受けてしまい立ち上がれない人が沢山いるということに気が付いた。私たちは能登にいるそのような人の支援を継続していかなければかならないと思い、これからの大学での勉強や団体の運営も見直すことができました。交流会では細かな課題はあったものの、円滑に進めることができ、尚且つクイズも春季にフィードバックを受けたおかげで参加者が楽しんでいたので良かった。2日目の重蔵神社での活動では金沢大学の人と関わり、様々な有効な情報を入手することができた。これから団体と話し合って企画・運営をしていきたいと思った。準備に集中しすぎて参加者を困らせてしまった(福祉社会デザイン学部社会福祉学科2年Iさん)
・言葉の壁はあるかもしれませんが、想いは伝わると信じています。「誰かの力になりたい」という気持ちは変わりませんし、今後ももっと貢献できるよう、自分自身を磨いていきたいと思います。これからも同様の活動があれば、積極的に参加し、しっかりと役割を果たしていきたいです。(国際学部国際地域学科2年Cさん)
・初めての能登でのボランティア参加となったが、引率としてもっと調べておけることがあったかもしれないと感じた。学生は一度参加したことがある学生や、近県に実家がある学生から、まったく初めて北陸に来た学生までいろいろな学生がいたが、せっかく現地に来たのであればその現地の魅力も知ってもらえれば、思い入れがさらに深くなるのではと思った。
活動内容については、今回は、地元の方との交流会から始まり、地元神社でのイベント補助、被災家屋の片づけという被災地ボランティアの王道のような活動が多く、前回の東日本ボランティア引率の時よりも、しっかりと活動を行うことができたので満足度は高かった。1年半近くがたった現在でも、まだまだ復興には程遠い状況であり現地での純粋な人手不足があるので現在のような大学からのボランティア派遣はまだ必要な状況であると感じた。
能登の状況について新聞などで取り上げられることが減ってきている状況から、現時点の能登の状況や情報の継続的な発信等も行うことも復興の一助になるかと思う。(教職員)
・現地に行ってまず感じたことは、1年半近くがたった現在でも、道路の不通箇所や、車道や歩道の応急処置対応箇所(特に街中の歩道)が多かったり、土砂崩れ現場や倒壊家屋がそのまま残されていたり、一般の店舗がほとんど営業できていないなど、まだまだ復興には程遠い状況であることを改めて感じた。観光が主産業の一つである地域でそれが叶わない状況であることも復興が進んでいないと感じる一つの要因であると思う。道路や施設の復興が進んでいないため、まだ観光地として観光客を迎えられる状況でなく、そのため主産業が発展しないという負の状況にある。
また、以前より人口が少なく、人家もまばらという地域で予算を確保してどこまでインフラ整備を進められるのか、判断や対応が難しいところがあると思う。それでも慣れ親しんだ地元に残り、できるだけ元通りに近い生活を希望する方が多いならば、自治体としてどこまで対応が必要であるか、それをどこまで国や県、関係団体が補助できるかが問題点である。
そんな中で、学生が現地の状況を見て、現地の方と話をしながら復興に関する活動を行うことができる機会は大変有意義なものであると思う。そして実際に参加した学生がみんなしっかりと意識を持って活動ができているのが頼もしかった。東洋大学としても今後も継続して復興ボランティア派遣という活動は必要であると感じた。(教職員)