1)活動日程 2025年4月28日(月)~5月2日(金) ※最終日は移動日
2)活動場所 阿岸第一団地 談話室、輪島VC、ピースウィンズジャパン、ピースボート他
3)活動内容 交流会、清掃、家財撤去・分別
4)活動人数 学生4名、教職員1名 合計5名
阿岸第一団地
交流会
・住民の方々とお話しするときに、どの程度震災の件に触れていいのかという不安があり、自分の考えていた質問や、交流をすることができなかったと感じた
・サイコロトークに関しては、トークがないときに助かりはしたが、内容的に盛り上がることなく終わってしまい改善の必要性がある。文通プロジェクトに関しては、阿岸第一団地のニーズとはあってないなと思った。交流会がこれまでの活動の中で1番難しかったため、もう一度マニュアルから見直す必要性があるように感じた。
・東洋大学として3回目の交流会だが、限られた方が毎回参加している状況で、新規の方が参加したくなるような工夫も必要だと感じた。文通はお年寄りにはハードルが高く(文章を書くのが大変で・・・と、皆さんおっしゃっていた)、他の手段で交流を続ける方法を探るのが良いかと感じた。青いビブスで定期的にテレビ電話を繋ぎお話をしたり、日常的に手軽に使える大学グッズを送ったりしてはどうか。
・複数回の訪問のせいか、震災当時の話しよりも、日常の話しや地域の歴史、昔の思い出などが話題の中心となり、普通の話し相手になることが求められているようだった。大学生との交流を楽しみにしている参加者が複数おり、訪問する側も、構えずに楽しませようと言う気持ちで臨めばよいのだと感じた。
輪島市災害たすけあいセンター指定場所・輪島市三井町興徳寺(個人宅)
屋根裏部屋の清掃、畳の廃棄
・あくまでボランティアとしてきてるので、自分たちが屋根裏で片付けをしたりするのは当たり前のことと思っていたのですが、Nさんご夫妻が料理などをおもてなししてくださり、申し訳なく思う反面ありがたかったですし、心の温かみを感じました。
・屋根裏部屋から家財を運び出す中で、各自が自分の役割を全うし、協力し合うことでチームワークがさらに強固なものとなり、一体感が生まれました。また、Nさん夫妻の震災時の様子や、気持ち、現在の想い等を聞くことができた。
・Nさんご夫妻のはなしから輪島塗りの工芸技術の希少価値を深く感じました。実際の商品を見せてもらったのですが、65万、90万、100万など目が飛び出るくらいの価格で取引されていました。貝を埋め込む技術はもうなくて、作ることができない希少なものも見せていただけました。輪島の祭壇、姿見などもとても美しかったです。日本橋、横浜、新宿、和光などの高島屋に卸してるみたいなので、ぜひ行ってみたいと思いました。
・災時当時のお話を聞けました。戦後かと思うぐらい酷い状況で、ドラマのような体験をしたとおっしゃっていました。facebookで安否を確認し、しかも確認まで3日か4日かかったそうです。震災後の豪雨もものすごいダメージだったそうで、震災で張り替えた畳が全部浸水してしまったこともあるそうです。
お昼にはおにぎりなどを作っていただきました。珠洲の塩を使っていて、熊本地震の被災者の方が送ってくださった梅干しもいただきました。
また同行してくださったOさんも毎週末静岡から車できていて、今回で50回程になるそうです。継続するのは大変かと思いますが、素晴らしいことだと思いました。
・家財道具の搬出作業だったが、家族の温かさにまで触れることができたのは、片付けの業者ではなく大学生ボランティアがいたからだと思う。明日、珠洲に行くことを伝えると、親戚の家が土砂崩れを免れ、残っているから是非行ってみてということで、時間が許せば立ち寄ろうと思う。(教職員)
珠洲市内個人宅、災害ゴミ処分場
家財の撤去、分別
・ただボランティア活動に参加するのではなく、意識的にどのように行動すれば、効率が上がるのかなどをしっかりと考えることによって、今よりもより良いボランティア活動をすることができるようになるのではないかと考えた。
・災害対応は自治体ごとに進め方が異なる、珠洲市は、技術者とボランティアセンター(ボラセン)がうまく連携できた珍しい事例の一つだという。このような連携が実現したのは、過去に5件ほどしかない非常に稀なケースだとされる。そこで気になったのが、なぜ珠洲市ではそれが可能だったのか。他の自治体と何が違ったのかという点だ。連携がうまくいくことで住民が一つの窓口で全てを済ませることができ、そこから割り振る形はすごく効率的であるとと思った。
・昨日と今日の活動は、全体的に家の掃除のような形であって震災に直接関わるものではないため、もっと他にも支援すべきところがあるのではないかと思った。大谷では大谷川の氾濫による土砂がすごく、家の一階に全て土砂がつまっていたり、トラックが埋もれてしまっていたり、今まで見てきたものの中で1番の被害であった。しかし、一般ボランティアは安全なところでしか作業できず、被害が酷いところでは活動ができないため、今回このような活動をしているのかもしれないとも思った。国道249の工事は令和8年の3月、あと一年ほど続くらしいのですが、山からの崖崩れをみると、ほんとにできるのか疑問に思った。家が一個ずれるだけで生死が別れてしまう。そんな信じられないような出来事があったことにいまだに驚きが隠せない。震災の二次被害もてでいて、対応はまだうまくいってないと思った。
・作業を進める中で依頼者の心情を思うと(今回は遺品の整理という側面が強かったため)、複雑な心境になった。非常にデリケートな個人情報も多く、簡単には処分できず慎重な作業が求められた。効率よく作業を進めたいが、依頼者への確認作業に加え、不用品の種類も量も多く、思うように作業が進まないジレンマを学生達も感じていたようだった。それでも時間いっぱいまで全員で作業を進め、依頼者から感謝の声をもらえ、やった甲斐があったと感じた。(教職員)
珠洲市宝立町 個人宅納屋
納屋の清掃、農機具の廃棄
・2チーム合同での2日目の活動だった。前日の反省も活かし、学生達自ら役割分担を決めて作業に入り効率よく動いていた。声かけや連携も自然ととれるようになっており、2トントラック3杯分の災害ゴミの搬出運搬と、ゴミの仕分けを完了させ、満足度の高い作業になったと感じる。
・昨日のボランティアに比べて、しっかりと役割分担をしたことにより、効率的に作業ができるようになったと思う。これから同じような状況に立ち会ったとき、この経験を思い出してしっかりと役割分担をして活動をしていきたいと思った。
・地震以来手付かずの状態で、多人数のボランティア等が入らないと、個人では片付けられないお宅がまだまだあるのだなと再認識した。
・5日間が本当にあっという間に感じられました。特に1年経った今でも家が潰れ、道路が陥没したりと見る光景全てが本当に残酷で胸が痛みました。やはりニュースなどの間接的な媒体で見るより、現地で直接見ることの大切さ、印象の大きさなどが圧倒的に違うと改めて実感しました。また、被災者がその災害からどうやって立ち直ったのかや、前を向いて歩むための心の持ち方や、物の考え方も深く学ぶことができました。(法学部企業法学科2年M)
・聞いてた話と実際見るのとでは全ての重みが違っていて、豪雨の影響もありますが、大谷の悲惨さには衝撃を受けました。軽トラに12人乗って、避難所まで向かったり、土砂で埋もれてしまったいとこを救出したり、ドラマみたいな話がほんとに起こっていて、そんな経験をした人が1人や2人ではなくて、でもそれがあまり世の中に伝わってなくて、そんな状況に少しもどかしさも感じました。活動を通して、反省することも改善することもたくさんあると思いますが、すごく有意義な時間になりました。(国際観光学部国際観光学科2年Mさん)
・はじめて交流会に参加し、現地の人とお話しする楽しさを知るとともに、難しさも感じました。現地の人が話されているのをただ聞くだけになることが多く、サイコロトークも上手く行えなかったため、反省する点が多かったです。今回の活動は肉体的にというより、精神的にしんどい活動が多かったですが、メンバーと協力することで乗り越えることができました。最終的には、被災者の方に喜んでいただき本当によかったです。(生命科学部生命科学科2年Mさん)
・繋がりのできた団地での交流等は、今後は学生団体の「青いビブス」に託すと良いと思う。内容に正解がない活動だと思いますので、自由な発想で任せるもの手かと感じた。(教職員)
・被災者とどう接していいかわからないという不安が初参加の学生にはあり、活動序盤は、現地の方とコミュニケーションをとるのに苦戦しているように見えた。日を追うごとに、依頼主の話や輪島VCのTさん、ピースウィンズジャパンのHさん、一緒に行動した他のボランティア参加者の話を聞いて、心構えのようなものが徐々に構築されていったように見えた。コース①のメンバー同士仲が良く、5日間を通して全員でフルに活動ができたのは良かった。今回のボランティアへの参加が、メンバーそれぞれが今後の大学生活や自分の進路を考える際の、良いきっかけになればと思う。(教職員)