古屋 秀樹 (国際観光学部)
釜石市における観光,防災・復興,地域振興の取組みの現状把握を目的として, 現地視察(1泊2日)を実施した.1日目午後は6か所を訪問したのち,発表準備のために大杉氏へのインタビューを行った.2日目は,学生による発表(3班)を行い,市役所,DMC,釜石市国際外語大学校の関係者と意見交換を行った.
①釜石市は,東日本大震災の津波災害で甚大な被害が生じ,復興の過程で人口減少,超少子高齢化などの問題が生じている.そこで,交流人口の拡大,持続可能な地域づくりをまちづくりの基本理念としており,今回の学生訪問は学生による新たな視点による観光振興の検討を主目的としていることから,地域に大きな貢献が期待できる.また,このような釜石の観光復興において,かまいしDMCが大きな役割を果たしているが,その活動の一部である観光による経済効果推定で観光学科教員(古屋秀樹)が支援活動を行っており,今回の研修ではそのコネクションがきっかけとなっている.
以上のように学生に視点や教員のコミットメントの面から,釜石の観光復興に大きな寄与する活動と考えることができる.
②学生による地域振興策の発表によって,A.学生自身の気づきにつながったこと(様々な場所で新たな発見があり、インターネット上だけの調べがどれだけ甘いことなのか痛感した,など),B.課題を通じた学習成果(事前調査を経て現地の調査をする体験、実際に活動している人たちへの提案をする機会はとても貴重なものだった。また、鵜住居駅や根浜のキャンプ場の雰囲気、釜石の歴史など、自分の好きな釜石が見つけられた,など),C.地域の方からの評価(学生の皆さんとお話をさせていただきまして、私たちも気づきが多く、とても有意義な時間を過ごすことができました。また、釜石市総合政策課とのお打合わせにて、次年度に続く意見交換もできまして、今後がとても楽しみでございます,とのコメント)などの効果があり,学生の参画なしには達成できなかったものと考えられる.
③上記②とも関連するが,現地を実際に訪問することによる効果は大きく,具体的な学生の声としては下記のようなものがあった.「訪問前の調査では魚河岸テラスやその中にジェラート屋を作り、それを地域の交流の場所にしている事や、復興スタジアムを作りラグビーワールドカップでは多くの集客ができた事、スタジアムでは多くない頻度ではあるがイベントも行っている事、その他学びを得ることが出来る施設が数個あることがわかっていた。しかし、実際に訪問することでその調査で得られた情報の薄さを痛感した。主に行われている活動の意図と熱意、釜石の持つ歴史は現地に足を運ばなければ体感できないものだった。」
④現地で学生3グループからの発表を行った(出席者 釜石市役所,釜石DMC,釜石市国際外語大学校の関係者).また,来年度以降における継続的な実施に関して釜石市総合政策課ならびにかまいしDMC関係者と打ち合わせを行い,検討を進めることを確認した 。
⑤現地で学生3グループからの発表を行った(出席者 釜石市役所,釜石DMC,釜石市国際外語大学校の関係者).また,来年度以降における継続的な実施に関して釜石市総合政策課ならびにかまいしDMC関係者と打ち合わせを行い,検討を進めることを確認した.