防災教育を通して地域づくりを考える 

代表教員

堀本 麻由子 (学部)

活動概要

大学と地域の連携、地域創生の課題解決に、学生のような若者がかかわる学習機会は少ない。そこで、本活動では、災害大国日本にとっての教育と地域づくりの関係について再考することを実地で学ぶことは学生にとって貴重な経験となることから、陸前高田市を訪問し、現地の人々との交流を目的とした。

成果

大学と地域の連携、地域創生の課題解決に、学生のような若者がかかわる学習機会は少ない。特に、災害大国日本にとっての教育と地域づくりの関係について再考することを実地(陸前高田市)で学ぶことは学生にとって貴重な経験となると考え、本活動を実施した。結果として、以下のような成果を得ることができた。学生の言葉による説明が、本活動の意義を端的に表しているため、引用する。「今回の合宿で初めて被災地を訪れましたが、実際に行ってみないと感じられないことがたくさんありました。震災の被害を感じる建物を見ながらガイドの方のお話を聞いたときは、町が津波に襲われる様子をリアルに感じ、とても恐怖を感じました。また、1本松を残すか残さないかの議論をしたそうですが被災した方が松を見ると当時の様子を思い出してしまうことも考えられるのに被災のシンボルとして残すことにしたというお話を聞き、自分たちの心の傷より震災の教訓を受け継ぐことを優先した被災者の方々の考えが素晴らしいと感じました。私は被害が全くと言っていいほどなかったのにも関わらず東日本大震災と聞くと負のイメージを持ってしまいがちです。合宿の中でお二人の方に講演をしてもらいましたが、ただ被災の被害に目を向けるのではなく、その後の活動だったり、被災している中での住民の協力を知ったことで被災地を見る目が変わりとても貴重な経験になりました」(教育学科2年)、「今回、初めて陸前高田を訪れて津波の高さや震災遺構から津波の力を肌で感じました。防災教育だけではないですが、実際に現地に行き見聞きし、五感で感じることによって得られるものは何物にも代えがたいものだなと改めて思いました。また、復興・復興支援の本質的なことは、同情してやることや助けることではなく、人々のやる気や生きがいに火をつけることではないかなと感じました。イベントの開催や憩いの場をつくり人々がつながること、物資を送ることで、被災者の方々が明日からまた頑張ろう、もう少し頑張ってみようと思ったところから復興が始まると思うので、社会教育の視点は復興にも必要な視点ではないかと考えました」(教育学科4年)