沖縄の地域活性化の現状と将来像に関する調査活動

代表教員

左地 亮子 (社会学部)

活動概要

本活動では、沖縄の地域活性化とSDGs課題を調査し、関東に暮らす大学生の視点から、新たな知見を地域社会に提示する。学生はインタビュー等質的調査を行い、現地の人々との議論を通して、当該地域の持続可能な発展に向けた提案を検討する。

成果

①本学の社会貢献活動のさらなる発展に寄与する取組であること。

本活動では、学生が沖縄県を訪問し、①経済およびジェンダーにかかわる格差是正に向けた取り組み、②多文化共生、③地域文化の継承、④平和教育にかかわるインタビュー調査を実施し、沖縄県の地域活性化に関する調査報告書を作成する。学生は①②③④のテーマ別に班に分かれて社会調査活動を実施する。①では、沖縄の経済格差やジェンダーをめぐる諸課題を探る。②では、米軍関係者、外国にルーツをもつ人々と沖縄の人々がいかに共住し、またどのような課題を抱えてきたのかを探る。③では、沖縄の伝統文化の継承や新たな展開を調べる。④では、沖縄における戦争の記憶の継承がこれまでどのようになされ、どのような方向を目指しているのかを調べる。これらの調査結果は、調査対象者に論文集の形でお返しし、フィードバックをいただく。以上のように本活動では、多様な視点から、沖縄の地域活性化の現状と将来像を調査することで、若者に地域で学ぶ機会を提供すると同時に、地域外部の若い世代の視点を地域に提供する点で、大学の強みを活かした社会貢献活動の発展に寄与する。

②そのために学生参画は不可欠であること

本活動では、地域活性化やSDGsに関心を持つ学生が地域住民とともに地域の課題を考えながら、地域への理解を深めていく。現地調査の企画・実行、協力者とのやり取り、報告書作成の全局面において、学生は主体的に活動する。この点において、本活動は学生主体の地域活性化活動という特徴を有し、学生の参画は不可欠である。

③参画学生に交通費等の経費を支出する場合、それにより社会貢献活動上、期待できる具体的な効果

観光目的で沖縄を訪問する機会が多い中、沖縄が抱える社会問題や沖縄の地域活性化に向けた文化継承について学ぶ機会は少ない。本活動では現地の人々の協力と知見をいただきながら学生が主体的に学び、地域の課題を丁寧に考え、課題解決に向けた力を養う活動であることから、地域社会で活躍する人材を養成するという大学の社会的役割を果たすことができると考えている。

④昨年度からの改善点

昨年度からの改善点は、貧困やジェンダー不平等等の社会的課題を調査活動のトピックに加えたことである。これにより昨年度よりも多角的に沖縄の地域活性化に向けた調査活動が可能となった。

⑤活動した地域、団体との実績内容

事前学習として、沖縄タイムス社報道部長に講義を行ってもらった。現地では、主に沖縄市役所、子ども食堂のみなさまに調査活動の支援をいただいた。沖縄タイムス社と沖縄市役所は昨年度から継続的に協力関係にあり、今年度末の成果報告を踏まえ、今後継続的に社会貢献活動を勧めていくための助言をいただく予定である。