堀本 麻由子 (文学部)
公民館と地域の連携による文化継承や史跡保存を通してまちづくりの過程を体験的に学ぶことで、地域づくりにおける課題を学び、将来的に職業や生活の中で関わることの意義を見出す。学生(若者)の視点から地域の具体的な取り組みに関する地域の人々と大学生の課題解決型学習を通して地域の発展に寄与する。
本活動は、「みらい塾」という下諏訪町公民館で行っている住民主体に動いている事業があり、そこの塾生が考えた講座に参加し、「みらい塾」と学生のコラボ企画など、地域の実際の課題に取り組むことを狙いとして実施。
学生は学校教員志望、公務員(社会教育主事)を志望するものが多く、学校(教育機関)と地域連携や街づくりは重要な課題である。特に、公民館の事業における街づくりは、卒論研究で多くの学生が取り組んでおり、個別の研究テーマの深掘りにも効果が期待できる。また下諏訪にとっても20代の若者の意見は貴重で様々な提案について、今後の取り組みの参考となったとの意見をいただいた。
さらに、本活動は地元の長野日日新聞の取材を受け、朝刊に掲載されるとともに、旺文社の蛍雪時代「学生を飛躍させる取り組み紹介」(2024年11月)の特集頁にも取り上げられ、大学のPRにもつながっている。
以下、学生のコメントを紹介する。
・ゼミ合宿を通して、下諏訪のみらい塾の方々と関われたこと、街づくりについて一緒に考えられたこと、下諏訪について知れたこと、本当に嬉しく思います。下諏訪は歴史があって自然があって多くの魅力がある場所だと感じました。中でも私が1番魅力的に感じたのは人の温かさでした。未来塾の方々は常に笑顔で私たちに接して下さり、私たちの話にも熱心に耳を傾けて頂いたことがとても印象に残っています。もっとみなさんとお話したいと思いました。未来塾の方だけでなく、下諏訪で行ったお店の方なども笑顔で迎えてくださり、「下諏訪ってなんでこんないい人しかいないの〜」と話してました…!帰りに特急あずさで東京に向かっている時、下諏訪と東京の景色をみて純粋に「下諏訪の方が好きだな」と思いました。このように感じたのもみなさんとの関わりがあってこそだと思います。3日間ありがとうございました!下諏訪から帰ってから友達や家族に「下諏訪ほんとにいいとこだから!」と沢山言っているので近いうちに絶対また行きます!みなさんがオススメしてくれたお店や場所とumi cafeに!!
・今回の合宿で考えたことは、まちづくりをするうえで、取捨選択をどのように行っていくかである。下諏訪町の人口減少、高齢化を解消するには、転入者を増やす必要があると思うが、増やすことで下諏訪町の良さがなくなる可能性もあると思った。具体的には、すでに形成されているコミュニティが壊れてしまう可能性である。密接なコミュニティが下諏訪町にはあるが、転入者や若者が入ることでコミュニティが消えてしまう。また、すでにあるコミュニティに入りづらいなどの恐れがあると思った。他にも子育て支援をするなかで、独身女性が居づらくなるとの話もあった。もちろん人権問題なので、女性のみが子どもを育てるなどといった考えは無くさなければいけないが、人口減少、高齢化を解消するためには、子育て支援は必須だと思うので、何を第一に解決するべきなのか、優先順位によってとるべき政策、対応を取捨選択していかなければいけないと感じた。
以上、下諏訪町公民館とはゼミ活動を通じて今後も継続して活動していくことが確認できている。