佐々木 茂 (国際観光学部)
福島県喜多方市で、福島県立テクノアカデミー会津校、大学院OB、学部ゼミ生が連携し、観光力向上プロジェクトを実施。東洋大学の学生は喜多方市で一日調査を行い、2大学で調査研究結果、観光振興のための新規提案を発表し合い、喜多方市の観光戦略を具体化するために意見交流を行いました 。
喜多方市の観光振興を目的に、福島県立テクノアカデミー会津校、大学院OB、学部ゼミ生が連携した観光力向上プロジェクトである。東洋大生が現地調査の結果や観光振興に向けた新規提案を発表。具体的には、喜多方市内に映画館がないことに焦点を当てた、蔵や廃校での映画上映プロジェクトや、同市の発酵食品文化を活かし、「健康」「美容」「癒し」をテーマに発酵美人旅という女性向けツアーを新規提案した。
学生が直接現地を訪れ、同市の実情を肌で感じることができた。観光客が訪れる主要な観光地を歩いて回り、施設の整備状況や観光案内の分かりやすさを実際に体験することで、現地の課題や魅力を具体的に把握した。地元住民との対話を通じて、観光地が抱える課題や期待される改善点、地域の観光資源の魅力がどのように活用されているかについて直接意見を聞くことができた。実際、新規提案としてあげている映画上映プロジェクトは市内に映画館がないことと、使われていない学校があることを調査中に伺いそこから着想を得ている。現地で直接得たリアルな情報や声が、具体的で地域に根ざした提案の作成に大きく貢献。実際に地域を訪れることで、資料やデータだけでは得られない課題も発見できたことで訪問者目線で気づいた改善点を提案に反映させることが可能となった。現地調査が提案内容の説得力や実現可能性を高める結果につながると考える。本学生は、地域の課題を直に感じ、具体的な解決策を模索することで実践的な学びを得ることができた。現地を訪れたことがない学生との意見交流により、客観的な視点や新鮮な発想が生まれるという相乗効果も見られた。例えば、地元の魅力が観光客にどのように伝わっているのか、外部からの目線で新たな課題や可能性を見出すことが可能となり、多様な視点が、実現可能で独自性のある提案につながっていく。異なる学校との交流を通じて、幅広い考え方や視野を養うことができた。
本活動は、学生参画を通じて地域課題に取り組む本学の社会貢献活動の事例であり、活動を通じて得られた知見や提案は、地域の発展に貢献すると同時に、本学の社会貢献活動のさらなる発展に寄与する取組である。