重度心身障害者の高齢化問題
1.職業
社会福祉士
2.業務分類
障害者のケア
3.施設内看護の年数
4.訪問看護の年数
5.経験内容
まもなく80歳を迎えるTさんは、老齢化による機能低下が徐々に目立ってきている。近年、立位も困難となっているが、自力座位は可能。意識は、はっきりとしているが、認知面の機能低下の程度に関しては明確なことは分からない。はっきりとした言語のやり取りは難しいが、ある程度の言語的なやり取りはできる。経口摂取は、何とか可能ではあるが、微少誤嚥はあるようで、むせ込みは数年前からある。しかし、誤嚥性肺炎を疑うような発熱はあまりない。点滴については、発熱等で身体的に苦痛が強い時はなんとか受け入れ可能であるが、改善しつつあると自己抜去される可能性が高い。ご家族は姉がおられるが、関係性が薄い上に、姉自身が認知症のような状態で、家族・保護者としての役割を期待することは難しい。
この先、食事・水分の経口摂取が困難となった場合、胃ろうを作るのか。唾液の誤嚥による肺炎を繰り返した時に、気管切開(喉頭気管分離術)までするのか。事実上、びわこ学園の職員で、医療選択を求められることになる。
6.出所
社会福祉法人びわこ学園医療福祉センター野洲、資料:療育会議「老い」について考える