胃ろう造設に関する家族の後悔
1.職業
看護師
2.業務分類
高齢者の医療選択
3.施設内看護の年数
4.訪問看護の年数
5年
5.経験内容
事例・前田(仮名)さん、83歳。男性。家族の希望で胃ろう(PEG)を造設してしまったことに妻は後悔している。
<訪問看護師の話>
前田さんのところには、身体管理と清潔援助で入っています。私たちが入ったときには、すでに胃ろうを造っておられました。奥さんは、胃ろうの管理も上手にされていると思います。最近ですが、(奥さんが)胃ろうを造ってもよかったのかなぁと話されます。徐々に前田さんの表情がなくなってきたのもあるでしょうが、(前田さんは)最後まで口から食べたかったのではないかと思われるようになったのでしょう。「すこし、口から食べていただきましょうか」と(医師に)言っているところですが、主治医には、駄目だと言われていて、困っています。
6.出所
谷垣静子「在宅看護における倫理的問題」浜渦、宮脇編『シリーズ生命倫理学 第14巻 看護倫理』丸善出版、2012年、183頁