NDC: 336.1
ISBN-13: 978-4492522059
目次
第1章 さよなら技術神話
・ ジャイロとクルーザー
・ ミシュランのガイドブックはなぜあるのか
・ 資本主義と戦争と恋愛
・ ゾンバルトのキャッチボール
・ 技術決定論の限界
・ 愛妻家本田宗一郎の革新
・ なぜエジソンにウォシュレットがつくれなかったのか
・ 統合されるべき市場創造のプロセス
第2章 新しい「文化」を開発する
・「しあわせ」のイメージ
・ 人それぞれのしあわせの哲学
・ 日本軍のライフスタイル開発
・ ライフネット生命が提唱するしあわせ
・ ウォシュレットの贅沢
・ 当たり前になる過去の贅沢
・ しあわせだから、しあわせなだけ?
第3章 「問題」そのものを開発する
・ 二人の靴のセールスマン
・ 「問題」とはそもそも何か
・ 商品を遺留品のように推理する
・ 商品の価値は認識に依存する
・ 価値とは存在ではなく、現象である
・ 問題は発明の対象である
・ 正しさを探しに行くな
・ 問題発明の可能性はそこかしこになる
第4章 独自技術なんていらない
・ プールで水泳帽をかぶるわけ
・ 文化英雄による教育
・ 「文化振興財団的企業」をめざせ
・ 生まれて育っていく「文化」
・ 鉄砲職人が花火師に
・ 問題開発できる立場
第5章 組織という病
・ いつか見た組織病
・ 模倣していた問題設定
・ ただ「今日」のための組織
・ マッカーサーは来ない
・ 方舟のない島
・ ワイガヤ世代が去った後に
第6章 「現場の本社主義」宣言
・ 工業時代の始まりに起きたこと
・ 均質素材と「計画性」
・ たい焼きの開発プロセス
・ フードコートをカイゼンする
・ ミラーが片方にしかないトラック
・ 新コンセプトの水着をつくる
・ 新入社員の大抜擢
・ 身体が冷えてしまう水着
・ 水着のリ・デザイン
・ 生まれて変わったコンセプト
・ 「寿司屋の出前」型開発組織
・ 現場の本社主義
・ 社風を変えたプロジェクト
・ アイデアを活かしやすい組織
第7章 価値のエコシステムをデザインせよ
・ ワイングラスの口は、なぜすぼまったか
・ 岩手のかまどがケニアへ
・ 「土俵の上の勝負」と「土俵づくりの勝負」
・ 問題意識の「早期立ち上げ」
・ 誰かが家元をやらなきゃ!
・ エコシステムの乗っ取り
・ 文化人類学者を育てよう
・ 摩天楼と通信カラオケ
・ 小林一三のしあわせ構造
・ 通勤生活の元祖
・ IBMとニューディール
第8章 ステータスと仲間をつくれ
・ 下町で生まれた革のストラップ
・ 信長の茶器の「物語性」
・ なぜベースボールが「野球」と呼ばれたか
・ われらの中のギャッツビー
・ ハーレーダビットソンジャパンの躍進
・ 下駄のようなバイクを再定義する
・ ハーレーをラグジュアリーにするには
・ 大戸屋はなぜ一階にないのか
・ 「外圧」を使いこなす
・ 奥さんに「公認」されるために
・ 「御社の商品はステータスシンボルたりえますか?」
・ 呪術としてのラグジュアリー
第9章 ビジネスの外側に目を向けよ
・ 会社と役所と大学でパイプをつくる
・ 椅子が違えばいろいろ変わる
・ 生活行動を支援するための椅子
・ 人の「弱さ」の可能性
・ お金で買えない情報
・ 産官学連携の可能性
第10章 地域コミュニティにおける商品開発
・ 読者への挑戦
・ 情報獲得の合理・合目的性
・ 会社は情報のクリーンルーム
・ 知識はマネジメントできるか
・ 「まもるっち」が生まれた町
・ 世間とのすり合わせ
・ 要素間のつじつまを合わせるまで
・ ユーザーの「振る舞い」を予測する
・ 世間での「おさまり」
・ 満足解の模索
・ 「家元」の有意性
・ 社会を変える大局観
・ 子どもをネットの害から護る
・ 新商品が開けるパンドラの箱
・ 意図せざる知識獲得
終章 希望はどちらにあるか
・ 明日のためのビジョンを持てるか
・ 事前決定論の罠
・ 問題開発者向きの人材
・ 必然的偶然を起こすには
・ 混沌の持つ可能性
・ 「まだ名前がない存在」の貴重さ
・ 最後で最初の希望
あとがき