NDC: 336.84
ISBN-13: 978-4478000663
目次
はじめに
第1話 内部統制の基本的な概念―基本は、欧米流の「あるべき管理」
・ 予防的統制と発見的統制 要は事前承認か事後承諾かということ
・ 内部統制の整備状況と運用状況 会社の管理の仕組み・ルール、運用は、どうなっているのか
・ 職務分掌 取引のすべてをひとりの人間に任せてはいけない
・ 内部統制の評価範囲 財務報告に影響を与える業務領域が評価の対象として検討される
第2話 販売1(受注・与信・価格)―利益重視か売上重視か
・ 受注 受注に際しては会計仕訳は発生しないが、業務上も内部統制上も重要
・ 与信 リスクを適切に反映した与信枠を厳守すべし
・ 価格 内部統制上、価格は「承認」されていることだけが要件だが
コラム1 サプライチェーンと企業財務、そしてバブルとその崩壊
第3話 販売2(売上計上・請求・入金)―情報システムの活用による業務と内部統制の向上は全企業の課題
・ 売上計上 誰でも架空売上を計上する誘惑に駆られることがありえる
・ 請求と売掛債権 情報システムが信頼できるかどうかが問題になる
・ 入金と延滞債権 入金は国によって大きく異なる業務プロセスのひとつ
・ 得意先・仕入先マスタファイル マスタファイルは不正や間違いを防ぐ最後の砦
第4話 購買1(内部統制の原点)―「会社が健全であるための仕組み」へ進化した内部統制
・ 内部統制の発生と発展 米国SOX・日本SOX法の導入は広義の内部統制の勝利
・ 購買サイクルの内部統制の原型 内部統制の原点は購買と支出のチェック&コントロール
第5話 購買2(発注・購買依頼)―すべての発注行為は承認される必要がある
・ ビジネスサイクル どのビジネスサイクルを対象とするかがポイント
・ 発注の承認 発注行為は、すべて適切に吟味され承認される必要がある
・ 購買依頼部門と購買部門の分離 購買機能をどのように持つかは、経営の観点でも大きな課題
第6話 購買3(請求書照合・支払)―内部者の不正も、想定しなければならない
・ 請求書照合 請求書照合は、日本では原則通りに実施されていないことが多い
・ 支払 支払プロセスのシステム化された部分に注意する
・ ローテーションと長期休暇 内部統制は、やはり文化に根ざしたものである
コラム2 発展途上国における内部統制の評価
第7話 棚卸資産の管理―在庫は販売・製造など企業活動の結節点
・ 現物のセキュリティ 「資産の保全」を達成するための主要なコントロール
・ 実地棚卸と数量修正の承認 「実際にそこに在庫があるか否か」に基づく重要なコントロール
・ 棚卸資産の評価 恣意的にならないように、明確なルールに基づくことが重要
コラム3 在庫とサプライチェーン
第8話 固定資産の管理―貸借対照表の主役で、減損・減価償却を通じ損益にも大きく影響する
・ リース資産 オフバランス/オンバランスの判断を、きちんと文書化しておく
・ 見える固定資産 ポイントは、除却関連、移動の記録、遊休の把握など
・ 見えない固定資産 資産計上か費用処理かによって損益が大きく変わる
・ 減損会計の意味するもの バランスシートをより実態を表すものにするために
第9話 財務活動の管理―財務の不正は会社の屋台骨を揺るがしかねない
・ デリバティブの管理 求められるのは、利用に関する明確なポリシー
・ 投資・貸付の管理 本業の強みを生かした形での実施が望ましい
・ 借入の管理 返済期日のモニタリング、それに向けての資金繰りの配慮
・ 資本の管理 どのような「内部統制」が適切かは、今後の検討課題
第10話 決算1(単体決算)―日本版SOX対応における最重要の業務プロセス
・ 決算プロセスの重要性 米国SOX法での重大な欠陥は圧倒的に決算関連が多い
・ 決算プロセスに求められる主な内部統制 外部監査人はあくまで「外部」、内部統制を担うことはできない
コラム4 経理部門の重要性と内部統制
第11話 決算2(連結決算)
・ 連結決算に求められる内部統制 適正な連結決算を行うためのプロセスと人員が整備されているか
第12話 税金の管理―会社がどれだけ税負担をしているかは量的にも質的にも重要
・ 税金と内部統制 個々の税法や国・地域によって求められる専門性が大きく異なる
・ 法人税の計算 外部委託の場合も必ず計算結果をレビューする
・ 消費税の計算 課税取引を正しく識別するためにマスタファイルを設定
・ 税務プロセスの重要性 法定実効税率50%とすれば、5割前後の影響を及ぼすことに
コラム5 税金と会計
第13話 人事・給与の管理―人事管理が大切でない会社などない
・ 人事・給与に求められる内部統制 計算根拠の承認と計算結果のレビューが必要
第14話 全社的な内部統制―経営者に「粉飾はしない」という決意があるか
・ 全社的な内部統制の重要性と難しさ 「全社的な内部統制が有効でない」と実務的に大変なことに
・ 全社的な内部統制の具体例 すでに実施されている手法でカバーされる部分も大きい
・ 全社的な内部統制の文書化と評価 グループ全体を、規程や共通の仕組みで統制していく
第15話 IT全般統制1(セキュリティ)―こんにちの企業活動に情報システムは不可欠
・ ITと内部統制 IT領域の内部統制はレベルに大きなバラツキがある
・ IT全般統制とIT業務処理統制 IT全般統制は「情報システムが全体として信頼に足るものであるかどうか」を扱う
・ セキュリティ領域に求められる内部統制 最重要事項は、ユーザーID・アクセス権限の管理と適切なパスワード設定
コラム6 情報システム監査人のつぶやき
第16話 IT全般統制2(開発・保守)―間違いを犯すのは、コンピュータではなく人間
・ IT領域の内部統制に求められる職務分掌 「セキュリティ管理者」「ユーザー」「開発担当者」の分離
・ 開発・保守領域に求められる内部統制 「開発・変更要件の承認」「テストの実施」「開発・変更結果の承認
第17話 IT全般統制3(運用・外部委託)―処理環境(評価単位)の識別が評価の負荷を左右する
・ 運用の領域に求められる内部統制 本番環境が順調に稼働し利用できることを確実にする
・ ITに関する外部委託契約 委託するにあたってIT特有の事情がしっかりと考慮されていること
・ IT全般統制評価の留意事項 整備上の不備が財務報告に与える影響の評価が難しい
第18話 日本版SOX対応の勘どころ1(考え方・計画)―管理に関する継続的改善活動として取り組みたい
・ 日本版SOXに対する考え方 適度なゆとりを持ち、合理的に取り組むのが正攻法
・ 計画フェイズ 会社として評価すべきものを評価することが大切
第19話 日本版SOX対応の勘どころ2(展開・定着)―プロジェクト管理(課題、タスク、工数・スケジュール管理)が必要
・ 展開フェイズ 拠点の事情に合わせて進め方を柔軟に変える
・ 定着フェイズ あとは外部監査人に率直に相談する