特論 2013-12-03：Martin et al. (2013) Multiple Fitness Peaks on the Adaptive Landscape Drive Adaptive Radiation in the Wild. Science 339, 208.

Post date: Jan 21, 2014 2:10:47 PM

特論 2013-12-03

Martin et al. (2013) Multiple Fitness Peaks on the Adaptive Landscape Drive Adaptive Radiation in the Wild. Science 339, 208.

DOI: 10.1126/science.1227710

適応放散したカダヤシ科の人為種間交雑個体を用いて，（形態）適応地形を描き出し，複数のピークがあって，実際の種がそこに位置することを野外実験で実証した論文．おもしろい．

・形態空間上で実際に存在しない表現型を，F2を使って埋めたこと

・室内データによって，確かに接合後の環境適応のもとで適応度の差が生じていること

がナイスな研究

・適応度は，3ヶ月後の生存と成長

San Salvador Island, BahamasのCyprinodon 3種

固有種

generalist, durophage（硬いもの食い），scale-eater（鱗食い）

→Martin and Wainwright (2013)が記載

Martin and Wainwright (2011) 分子系統，1万年以内に分化

疑問・論点

ここでいう適応度は，短期的な生残・成長なので，最後の密度負依存との対比の議論が「？」ではないか？

「硬いもの食い」のピークは密度が低いために，資源競争が低かったから？

「鱗食い」のピークが現れなかったのは，エンクロージャーの大きさのせい？・・・もっといえば，適応度地形は空間スケール依存的に変わる？

→この論点重要っぽいような．