2017-03-21 ハリガネムシ幼生の水生昆虫への寄生動態に関する論文が出版されました

Post date: Mar 21, 2017 1:37:13 PM

ハリガネムシ幼生の水生昆虫への寄生の定量化・季節変化の論文が掲載されました。

うちの研究室にいた山下君の主に卒論の、実に地道な研究成果です。

Sato et al. (2011など) の舞台となった紀伊半島の渓流の周年サンプルを用いた研究で、主に5分類群(モンカゲロウ、トビイロカゲロウ、ミドリカワゲラ、モンカワゲラ、ユスリカの仲間)で多く見られたハリガネムシ・シストのprevalence(感染率)とabundance(感染個体数)を季節的に定量化したものです。

特にモンカゲロウへの寄生が多く、流れの緩い場所の底でフィルター摂餌していることと関係していそうです。水生昆虫の生活史改変の可能性も示唆しています。

アクセス・フリーでないので、ご関心のある方はご連絡ください。PDFをお送りします。

J. Yamashita, T. Sato, and K. Watanabe. 2017

Hairworm Infection and Seasonal Changes in Paratenic Hosts in a Mountain Stream in Japan

Journal of Parasitology 103(1):32-37. 2017

doi: http://dx.doi.org/10.1645/15-887