2011-9-21 雑感

Post date: Sep 22, 2011 1:23:59 AM

先週土曜日は金沢の応用生態工学会の公開シンポジウム「エコリージョンを考える」で淡水魚を題材にした15分トーク.

「まずググッてウィキペディアで勉強した」という捨て身の切り出しは,見事すべってしまい...(後略)

パネルディスカッションで,会場の偉いT先生から,「考えるのはもういいから,学会として実践的に提案し活用していくべき(意訳)」という,幾分せっかち気味なご意見.

意向はわかるが,私はもう少し考えたほうがいいと思う.北米で発展し,どちらかというと大きなスケールで提案活用されてきたエコリージョンと管理への応用だが,GISの重ね合わせや生物相の統計分類をもとに,それを活用していくには,あまりにも理解が深まっていないように思う.少なくとも日本では(少なくとも自分は,か?)

統計的な手法は明示的,非明示的にモデルがベースになっているが,そのモデルの生物学的あるいは何らかの合理的文脈のもとでの意味や妥当性を理解し,あるいはその意味で適切な手法を選択することは非常に重要だと思う.TWINSPANって,一体「何」を分類しているのだろう(否定的な意味ではなく).立ち位置を利用して,のんびりと考えよう.

河川の魚類相に関心をもつ者として,セグメントエコリージョンの話(S先生)は予習もしたし,面白かった.ただし魚類相がセグメント順に並んでいるのは「結果」であって,手法に取り込まれたモデルではない.だから,それが乱れているように見えることの意味は自明ではない.

あと,ArcGISの使える環境にいたいとつくづく思う.