07-1. 亀岡サッカースタジアムを考えるシンポジウム(2013-12-8):私的まとめ_1/2

12/8は亀岡市で地域主体のスタジアム関係のシンポジウムがありました.

次の記事で,長いですが,メモ書きを記します.

この記事は,構成と私的要点です.

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2013-12-08 14:00-16:30過ぎ

亀岡サッカースタジアムを考えるシンポジウム

「このまま進めて大丈夫?」 by 亀岡地方労働組織協議会

@亀岡市総合福祉センター

内容構成:

あいさつのあと...

(1)中川学(国土問題研究会事務局長):講演,(内容)亀岡等の水害の歴史

以下3名シンポジストとしての短い講演

(2)細谷和海(日本魚類学会自然保護委員長,近大教授):(内容)アカデミズムの立場からのアユモドキとスタジアムとの「共生」

(3)清水宏一(亀岡商工会議所専務理事):(内容)観光が地域産業として重要であること

(4)高向吉朗(亀岡まちづくり研究会座長):水害の観点から,この地にスタジアムを作ることに大きな不安

(5)シンポジスト間での意見交換:多くは清水氏がサッカーについて

(6)質問票に基づく質疑

(7)聴衆からの意見

(8)登壇者から最後の一言

私的要点:

スタジアム推進の清水宏一氏(亀岡商工会議所専務理事)は,問われているのが「この場所に」スタジアムを作ることであるのに,まったくそれには触れず,観光の重要性やサッカー施設の誘致がいかに素晴らしいか(そして自分がさまざまな活躍をしてきたこと)に終始した.

さらに平気で嘘をつくのには驚いた(自覚があるかはわからない).

7-8月に行われた岡山視察にこの御仁も参加したらしいが,「岡山のサンクチュアリは2アールに過ぎないのに,地域の「学芸員」は,狭いけどこれで絶対大丈夫,アユモドキは強いから大丈夫だと,説明していた」と力説していた(会場からは「嘘つけ!」のやじ)<6の最後>

勘違いにしても,常人離れしている.

また,アユモドキは岡山では小学生が飼っている.琵琶湖博も飼うのは簡単といっている.だから,どうにかなる.とも<8>

会場から失笑.

さまざまなインターネットの書き込みで同類のことがコピペされているが,こういったグループなのだろう.

なんでドヤ顔を? まったく問題の所在が理解されていない.

文化庁ほか様々な委員,”学会”の要職をやっているエライさんがこのように問題の所在も分からず長話(主に自分の功績語り)をし,虚実と無理解を堂々と発言されている様子が,大変印象的だった.

本当に亀岡市は大丈夫なのだろうか.

一方で,集まった方のバイアスもあるとは思うが,清水氏以外の講演者や会場からの意見は,それぞれしっかりと問題を見定め,熱心な意見を述べていた.

最後の取りまとめにもあったが,「このまま進めて大丈夫?」という懸念はいや増しにあからさまになったと思われた.

市長は「5万人の希望署名のもとで進めている」(9万人の市民の!!)として,住民に対する情報公開にすら後ろ向きだが(住民投票条例に否定的な意見を付けて議会に提出中),美辞麗句を並べて賛成させて,後になってマイナス面を知らせるって,有効なのだろうか?(知らせることすらしたくないらしいが.)

<例えば福祉を充実させるといえば皆賛成するが,賛成したとわかると,税金を10倍取ることもありということか...白紙委任状ではない!>

最後に,中川氏が,鶴見川沿いの横浜のスタジアムのように「ピロティー(高床)」にしては,と代替案をしきりに提案,質問していた.

このような「建設的」な提案は大変結構だが,仔稚魚の生育の場を公園として大きく改変し,さらに広大なスタジアムの「日陰」を作っても,水田生態系の恵み,つまりアユモドキの莫大な餌生物の生産やアユモドキ以外の生物多様性の保持には,残念ながら悲観的だ.

これを最後の建設のとりでとして,そして検討の結果,諦めるのが,妥当な道筋だろう.素直に考えて.