ポルトガル

ポルトガル

アンジェリカの微笑み

2010年、ポルトガル・スペイン・フランス・ブラジル 、監督:マノエル・ド・オリヴェイラ、舞台となる地域:ポルトガル

カメラ好きの青年イザクは、若くして亡くなった美しい女性アンジェリカの遺体の撮影を依頼される。ウェディングドレスのような白い死装束に身を包む彼女にピントをあわせると、彼女はイザクに微笑みかけた。アンジェリカに魅せられたイザクは以来、ことあるごとにアンジェリカの幻影を見るようになる。寝ても覚めてもアンジェリカを忘れられないイザクは、夢うつつのなかで神経をすり減らしていく。本作はイザクが彼女の幻影に苛まれるという怪談のような設定の亡霊譚であり、死と生、彼岸と此岸(あの世とこの世)、夢と現実、精神と肉体、非物質と物質といった境界線が曖昧になる世界が幻想的に描き出されている。