タイ

タイ

愛しのゴースト

2013年、タイ、監督:バンジョン・ピサヤタナクーン、舞台となる地域:タイ

タイの有名な伝説「プラカノーンのメー・ナーク」をベースにした作品で、タイ国内で大ヒットした。戦地からプラカノーン村に戻った主人公のマークは、妻のナークの様子が変わっていることに気付く。村の人々がナークを幽霊だと噂していることを知ったマークは、さまざまな方法でそれを確かめようとするという物語。悪霊や悪霊払いをめぐるタイの民間信仰が垣間見れる。


ナンナーク

1999年、タイ、監督:ノンスィ・ニミプット、舞台となる地域:タイ

戦地に赴いた夫の帰りを待つ間に、お産によって命を落とした妻(ナーク)がピー(精霊・幽霊)となって、帰ってきた夫を迎えるというタイの幽霊譚をもとにした物語。ピーである妻子とはじめのうち平和に暮らしていた夫であったが、次第に彼女たちの正体に気付づいていく。高僧の聖なる力で夫は妻の霊からのがれることができ、妻の供養のために夫は出家を決意する。仏教と精霊信仰が結び付いたタイの宗教の姿をうかがうことができる。


ヒアアフター

2010年、アメリカ、監督:クリント・イーストウッド、舞台となる地域:アメリカフランスイギリスタイ

自らの持つ不思議な能力によってかつては霊能者として活躍していながらも、その能力ゆえに苦悶する青年。津波に襲われ死後の世界を垣間見たフランス人女性 ジャーナリスト。双子の兄を事故で失って以来、兄との再会を求めてやまない少年。死や死後の世界という問題に向き合う3人の物語が次第に交差していく様子 を描く。現代人にとって、死や死後世界がどのような意味をもっているのか考える機会を与えてくれる。


ブンミおじさんの森

2010年、タイ/イギリス/フランス/ドイツ/スペイン、舞台となる地域:タイ

東北タイの村落を舞台に、肝臓を患い死期の近いブンミと精霊たちとの交流を淡々と映し出した作品。ブンミの元に亡妻の妹と甥が訪ねてくる。彼らが食事をし ていると、19年前に亡くなったブンミの妻と、行方不明になっていた息子の霊がやってくる。ブンミの死まで彼らは共に過ごす。タイは仏教国であるが、精霊 信仰も盛んである。現実の存在と死者の霊が非常に近しいものとして描かれている本作には、そうした精霊信仰の一端があらわれているといえる。